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《弐》再びの出会い そして裏切り その5‐3

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ウェルヒムに支えられていた鬼凜の躯が動き出す。


『・・招待するにはいささか乱暴ですね。刈野戒』


漆黒の髪は朱に染まる


「あぁ…会いたかったよ天女フェリア


そのために何年根回ししたことか」


恍惚とした声で


熱烈な告白のような


しかし少し狂ったような


その言葉。



「あんた、誰?鬼凜じゃないよな。


鬼凜はどうした?」


ウェルヒムは言った。


わずか数日過ごしただけで分かる。


"彼女"と鬼凜の違いが


「まだみたいねまぁ当然か」


"彼女"は小声で何か言った後応えた。


『一応天女フェリアと呼ばれてる。


あれがいなくなったら、(メイ)も教えてあげる。


鬼凜は今私の、いえ私たちの空間にいるわ。


半強制的に眠らせたわ。


まだこの躯完全に回復し切っていないのに…


無理させないようにさっさと終わら…っ』



がくっと"彼女"は膝をつく



『何‥?これは早過ぎる、まさか…』


戒は笑みを浮かべながら言う。


「さっき"適合者"につけた即効性の皮膚透過性の麻痺毒がやっと効いて来たようですね。


さぁ奥之院に入って頂きますよ」


戒は"彼女"の腕を掴もうとした。


威嚇するかのように影のように薄い炎が、立ちはだかる。


『‥鬼凜を奥之院なんかにやるものですか』


“ごめん。まだ本調子じゃないだろうけど誰か‥”







"彼女"は心の中でこう言い2つの言霊を思う。




突如


風が吹き荒れた



現れたのは一人の青年(だろう。多分)


そう、歩道橋の時に会った3人のうちの一人、のハズだ。


というのも蒼いや水色の瞳は変わっていないが、


黄金のようだった金の髪は白金(プラチナ)いや白銀と言うべき色に変わっている。


『‥来てくれたのね‥』


〔当たり前だろ〕


あの時と同じはずなのにどこか違う声。


〔さっさとここでるぞ〕


ウェルと"彼女"、"彼"を


風が包み、そして消えた。




立ち尽くした戒は呟く。


「もしかして風の天女"空"(ソラ)だったのか?


まさか風の天女まで適合者が出ているなんて」


携帯電話を取り出しある所へと電話をかけ

る。


【"おい、適合者もう一人発見。


すぐにだれか調べろ。


おそらく20前後の男か男顔の女だろう。


髪は白金だったがこれは意識するな。


なんならクラッキングしてこの公園の監視カメラを調べてもかまわない。


揉み消すからね。


データが集まり次第連絡しろ必ず探し出せ。


月の女神(アルテミス)の名の下に"】



【"はっ"】



さあ、

世界をも巻き込み揺るがす愛憎の物語が始まる。


怒りと


    憎しみと


         痛みと


哀しみと


    愛しさと


        優しさと


慈しみ



様々な感情とともに


絆と記憶が混じり合う。


鍵は3つ集まった。




真実と偽りが


入り混じる。


その手に掴むのは


絶望か?


希望か?


絶望に囚われた少女は


自らの心の闇に閉じこもる



それを救うのはいったい誰か?



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