ロンドン旅行で特殊スキルを獲得した話
昔、まだ円が高かった時代、母とロンドンに旅行しました。
親の金で。
(そのかわり英語の勉強は頑張ったんですよ。地図もしっかり頭に入れて母をガイドできるように)
子供の時からイギリスの児童文学に夢中になっていた私にとってあこがれの地。
だからいつか行きたいなと夢見ながら、調査はガッツリ行っていました。
具体的には旅行経験者からの情報収集。
「イギリスって食事がまずいって聞きますが、本当なんですか?」
「本当です」
「本当だよ」
「カップ麺でさえマズかった」
「ただ、アフタヌーンティーセットだけはおいしかったから、それだけは食べた方がいいよ」
ありがとう友人知人。おかげで出かける前にリーズナブルなティーセットが頼めるお店を探し出せましたよ。(セルフリッジデパートの1階だったか地下。今の値段は知りません)
ホテルリッツだと1万円以上かかるのを3・4千円くらいで堪能しました。
しかし、毎回高価な食事を食べる予算はありません。
なので朝食以外はスーパーに向かいます。
ホテル近くのテスコと言うスーパーの商品を見ていると、なんか総菜コーナーの肉入りパイがおいしそうに見えたので購入。
そしてフレッシュジュースと水。これは必須ですね。
最後に回ったパンコーナーで、山盛りに並べられたクロワッサンから‥何か出ています。
湯気、ではありません。
沸騰したヤカンから湯気が出る直前、水蒸気の影響でなんかモヤモヤするじゃないですか、あんな感じ。
別に熱々でもないのに。
ってかちゃんと目をこらすと見えなくなるけど、何となくで見ると見えるのです。
(まさか、これはもしかしてオーラが見えるってこと?)
私、霊感はあるのですが、視覚的に見たことがないのです。(寺で見た白いモヤモヤは線香の煙だったかもしれないし)
もしオーラが見えているのなら、おいしいのではないかと思い立ち、クロワッサンと比較対象として何も出ていないパンをそれぞれ買ってみました。
クロワッサンは日本のとは味や風味が違いましたが、それなりにおいしかったです。
オーラが出ていない方のパンは、日本では買うことが不可能なほどマズかったです。
ひと口かじった後、翌日公園の鳩にあげました。
なんとなくおいしそうと判断した肉のパイはそこそこ。冷凍食品だったので凍っていなければもっとおいしかったはず。
つまり、私はおいしい物から発するオーラが見えるのですよ!
以前から初めてのお店でも当たりを引くことが多かった私ですが、マズいものだらけのイギリスではほんの少数のおいしいものからオーラがダダ漏れするようで、ちょっと気をつければすぐ判断できるようになりました。
(ただしハムは別。ハムはオーラ関係なく、イタリア産やフランス産の方がおいしい)
ところで、ロンドン初日は何を食べてもマズかったです。それこそ日本から持ってきたインスタントスープでさえ。
これは水が原因なのではと仮説をつけました。なぜならうがいの段階で口の中がマズかったから。
なので散々うがいをくり返し、ロンドンの水道水に舌を慣らしてから食事しました。
かなりマシになります。(これは他の旅行者にもすすめられますね)
これなら旅行中の食事はバッチリよ、と思った私でしたが‥
ビクトリア&アルバート博物館のカフェで、チキンからオーラを感じたのでそれを注文したら、「おすきな野菜を2つ付けます」と言われてしまいました。
ポテトにブロッコリーにニンジンがあったのを覚えています。
まったく‥オーラが見えません。
「NO」と断っても「健康にいいんだから」と言われ、渋々ポテトとブロッコリーを頼みました。
ポテトは食べられなくもありませんが、ブロッコリーが固すぎてマズいこと。
日本に帰ったらいくらでも野菜食べるのだから勘弁してほしかったです。
チキンはおいしかったし、肉まんサイズのスコーンも美味。ジャムは激甘だけどクリームとの相性はバッチリです。
この違いは何なのだろうと悩みましたが、帰国後、お土産に買ったチューダー朝の歴史の本を読んで納得しました。
中世では野菜は貧民が食べる物で、王侯貴族は食べなかったそうです。見栄えのために付け合わせるのが野菜の役割だったとか。
特権階級が食べないせいで、おいしく調理する工夫が開発されなかったなんて‥
ジャガイモだけはおいしく、屋台で買ったサモサ(インド料理)もいけます。
同じ店で買ったホウレンソウのパイは‥お腹が空いていたのと野菜不足が深刻だったので全部食べましたよ。ええ。
気を取り直しましょう。つまり、料理がマズいことで有名なイギリスも、肉料理と焼き菓子は当たりが存在するのです!
ロンドン塔で食べたソーセージ&マッシュは、本当においしかったです。
現在でも同じ味かどうかは保証できませんが。レシピが受け継がれていると良いですね。
ロンドン塔にはかっこいい侍の鎧が展示してあったので、説明を頑張って読み解いてみました。なんと武田勝頼(信玄の息子)の所有だったようで、ガン見してしまいます。
どんな経緯で贈られたのかは分かりませんでした。江戸幕府初期か末期のどっちなのでしょう?
ロンドン塔と言えば、牢獄として使用されていたことが有名な場所で、アン・ブーリン(エリザベス1世の母)の幽霊が出る伝説があります。
そして私は霊感持ち。感度をマックスにしてみました‥
いっぱいいすぎてどれが誰かなんて分かりませんでしたよ!
あと陰鬱な思念が伝わってしまって、めっちゃ気分が悪くなります。
神社の荘厳な霊と、処刑場がセットの場所に出る霊は別物ですね。二度とあんな場所行きたくありません。
テート・ブリテンのターナーの油絵には感動しました。今までそこまですごい画家だと思っていなかったので、目からウロコ。
本当の名作はイギリスが国外に出さないのだなと推測。
滞在中、1度だけ中華料理店に行きました。単品オーケーの店で、白飯に感動。中華料理だけは日本と同じクオリティー。万歳。
後は‥紅茶がおいしいとよく本で読みますが、カフェなどで飲んだ限り、麦茶くらいのうっすい香りで、飲みやすかったです。
しかし、スーパーで買った普段用の紅茶は薄い香りで飲みやすいのですが、お土産屋さんで買ったお茶は香りがきつすぎて飲み終わるのに2年くらいかけました。なんなんでしょう、この違い。
お土産のチョコはイギリス産のは一切オーラが出ていないので、スイスのリンドールにしました。
職場に喜んでもらえればそれが1番ですよ。
ペットボトルの水はしょっちゅう買いましたが、硬水すぎてマズイのが多かったです。
ガス入りだからと敬遠した軟水のクリスタ?ってのを買えば良かったかなと後から反省。
炭酸なんて沸かせばぬけただろうし。部屋に電気ケトルはあったから、滞在中は毎日硬水を沸かして軟らかくしてから飲んでいました。
まあ美術と歴史メインの観光は楽しみましたし、他の観光客に比べれば安い予算でそれなりにおいしい食事を食べていたと思います。体力が持たなくて児童文学スポットはあんまり行けませんでしたが。
そして帰国後、私と母は台所にかけこみ、野菜の調理を開始するのでした‥
あの時食べたホウレンソウのおひたしとキャベツのお好み焼きのおいしさは今でも忘れられません。 (^▽^)
そして日本でもオーラを見ようと頑張ったのですが、これがおいしそう、までは分かってもあのモヤモヤは見えません。
おいしい物だらけの日本では見えづらいようですね。
母に旅行の費用を確認し、「よくそんなお金あったね」と聞きましたら、「うん、おばあちゃんの遺産」と答えていました。
親はさらに親の金で遊んだようです。




