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現在と過去10

奇跡的に大学には合格して、そこで友人はできたが、オレよりも偏差値の高い高校出身者ばかりでバカにされてばかりだった。それでオレの中で輝いていた奇跡の光が消え失せていくのを感じた。オレはあの高校の先生や同級生のために電池を使い果たしてしまった。バカにされてもおかしくない人間だった。


次第に真面目に勉強することでさえバカらしくなり、アズミに嫌われる方法をとっていた。もうその時には希望の光などどこにもなく、辺りは暗く、どれが正しいのか分からなくなっていた。そんな時にはアズミと出会い、あの甘酸っぱい香りを頼りに彷徨っていた。


あれから三年が経とうとしているが、まだ自分の気持ちを伝える決心がつかない。アズミに好かれる人間になるためにはもう少し時間がかかりそうだ。何よりも使い果たした電池を充電する必要がある。


きっとアズミもシオリのように中学生の男子の気持ちが分からないと言い出す日が来るだろう。その時にアズミが気付かなかった気持ちも教えてあげたい。もうしばらくしたら、ユーメから生まれてくる男の子の気持ちが分からないと相談を受けるかもしれない。それらがいつ来ても、構わないように今は勉強に集中したい。傷ついたアズミの心が癒せる日までは。

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