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学園都市アステラルテ  作者: 順砂
第三章『異邦の地にて』
36/88

幕間3-0「とある二人」

「日が暮れる前にたどり着けるかしら?」

「地図上だと…ぎりぎりって所か」

 草原の中の街道を一人の男と女が歩いていた。男の方は黒髪、黒目、中肉中背、無駄の少ない筋肉の付き方をしており、傍目からみれば筋肉質には見えない。一見平凡な顔つきだが何処か一本筋が通っていそうだった。女の方は二十歳を少し過ぎたぐらいの若い女性でプラチナブロンドの髪に印象的な青みがかった灰の瞳、背は男と並ぶ程度で平均よりも高い。上品な顔立ちだが、それでいて意志が強そうである。背をまっすぐ伸ばして歩く姿は軍人のような毅然とした姿であった。

 男が旅人用の小さめの地図と遠くの丘の上に見える石の壁を見比べながらそんなことを言った。ただこれは道ばたにはとくに目印になるような物はないので、殆ど勘である。ただ、その勘は大きくはずれていまい。

 女の方もそれを承知しているのか、

「ふぅん…でも、あそこなら城外でもそれなりの宿はあるかしら?」

とつぶやいた。

「さぁ?」

 ある事情でこちらの地理など未だ詳しくない男はそんな風に首を傾げるしかない。ただ、それなりに大きな都市だと聞いているのであるのかも知れないなどと思ったのだ。

 その次の街は、アルナジェン最大級の都市。

 男はふと足を止めた。

「――アステ、ラルテ、か」

「?」

「いや、思えば遠くにきたもんだ、と」

 男は感慨深げにつぶやくと、女は少しだけ顔をしかめた後、仕方なそうに溜息をつく。

「無駄口叩いてないでとっと行くわよ、マサミ」

「はいはい。キャス」

 それだけ言うと、二人は黙々と、先ほどより少し早めに歩き出した。


 この後、彼と彼女は遠くに見つめた都市で思いもかけない再会をすることとなる。それは、その相手にとっても同じことなのであった。


一応、ここから第三章スタートです。

二章終わってから半年経っている…とか、お待たせして申し訳ありません。

と言っても、二章のように殆ど出来てから投稿という訳でもなく、正直、3~4割ほどしか…。

間章終わって、1月頃から書き始めたのですが2月~3月始めは胃腸の調子が悪い所為で進まず、3月後半からは旅行と新生活で進まず、酷いことに。

とくに胃痛の中で書いた文章は酷い出来orz


そんなこんなでこれ以上お待たせするのもどうかと思い、出来た分だけでちょっとずつ更新していこうと…。

こんな作者ですか今後とも宜しくお願いします。


2010/04/22脱字訂正…「上品な顔立ちだが、それで意志が強そうである」→「上品な顔立ちだが、それでいて意志が強そうである」

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