出会い1
女の子が向かった先は、建物が密集する町。その中の一角にあるお店屋さんだ。
店のドアを開けると、ふわっとパンが焼けたいい香りが押し寄せてくる。
「うわぁ。いい香り!・・・店長!今日もよろしくお願いします」
元気よく声をかけ、奥の方に入っていった。
お店が混んでくるお昼前。女の子はレジカウンターで接客をしていた。
「あっ!今日も来て下さったんだ。嬉しいな」とか、
「こんなにたくさん。何かあるんですか?・・へえ〜!ちゃんと、うちのこと紹介してくださいね!」とか、
客1人1人に丁寧に対応し笑顔を振りまいていた。
大量の人がいなくなってきた時。店長が女の子を呼び出した。なんだろう?なんかしでかしたかな?とか、考えていながら店の裏口に行ってみると、そこには・・・
「この子は誰ですか?」
店長の横に立っている男の子。金色の髪を風になびかせている。驚ているのだろうか、目を見開いてた。
「この子は、この町の反対側にある少し繁盛していたパン屋で見つけた子だよ。とても元気がよくてうちに是非と思って、雇うことにしたんだ」
店長は嬉しそうに言う。続けて、
「だから、これからキミにこの子の面倒を見てもらおうと思っているんだが・・・いいか?」
「はい!やらせてください!」
迷うことなく返事をした。男の子はと言うと・・
「これは奇跡だ・・・。僕は、夢を見ているのか?」
なにやらぶつぶつ呟いている。
「これ挨拶ぐらいしなさい」
店長が男の子を促す。
「・・・あっ。ごっごめんなさい。・・これからお世話になります・・・」
「うん!こちらこそよろしく!」
女の子は、笑顔で答えた。自然と頬が緩んでしまう。
なんだか可愛い弟みたいだなぁと思いながら2人で店内に入っていった。




