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聴こえないのはあなただけ  作者: やす ゆうや
1/9

思いのすれ違い

 長編を書くのは難しいですね〜。

 たぶん、完結すると思いますが・・・ま、そう言うことです。

 比較的、他の作品よりも短くなっています。気軽に読んでください。


 聴こえないのはあなただけ。


 どうしても、聴き取れない。町中の雑音に紛れて。何故だと思う?・・・それは、あなたにしかわからないから。よく聴いてみて。


 聴こえないのはあなただけ。本当にそうかしら?あなたが聴こうとしているのは、何かわかってる?きっとわからないのね。だって本当に聴こうとしてないから。



 世界が紅く染まってきた秋の日。僕は、キミと手を繋いでいて、そして何処かへ歩きだしていた。

 キミが何かを言っているのに。僕は耳をかさず知らんぷりをしていた。

 本当は、ゆっくり聴いてあげたいはずなのに。

「ねえ。もし、僕達が何処にでも行けるとしたら何処へ行きたい?」

 僕は、なんとなくきいてみた。その時のキミの気持ちも知らずに。

「・・・・・・。ワタシは、あなたといられるのなら。何処へでも。でもやっぱり、あの空の果て。まだ、見たことのない人びとを見たことのできるトコロへ・・・」

 キミは、こう言ったよね。僕は、その時気付いたよ。・・ああ。だから、だからわからなかったんだ。人のココロ。目に見えないもの。すべて気がつかなかったから。



 あなたは、見えていない。何もかも、すべて。

 はじめから、そんなことはわかっていたはずなのに。どうしても許せない。


 あなたはいつも聴こえないフリをする。だからワタシはあなたがはなしかけるのを待っているだけ・・・。


 地平線が綺麗に見える丘の上。遠くの方から、小鳥のさえずりがきこえてくるある朝。夜明けと共に、ワタシは言った。

「ねえ。ワタシ達が目指しているのは、何処だと思う?夜空に浮かぶ星の様に、数え切れないほどの美しい世界があるのかな」

 やっぱりあなたは返事を返してくれない。わかりきっていたことなのに・・。なんだか切ない。


 あなたがはなしかけてくれるのを、待っていよう。

 すべてのものに、気づいてくれるその時まで・・・。



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