プロローグ
たまたま発掘された小説。それをいまになって発表しようと思って発表しました。
決して、想像されるような楽しいものではないでしょう。しかし、僕は読みごたえがある小説に仕上げようと努力しました。友人曰く「するめみたい」な小説です。
当分、一週間に一回のペースで投稿を続けます。最後までお付き合い願います。
「君のことだから、万事大丈夫だと思うけど」
「君の、こと、だから、万事、大丈夫、だと、思うけど」
京都のとある病院の一室。
僕―野崎 尊―は友人―山上 時政―の代筆をしている。
何故、代筆をしているかって?
山上は病気で文字が書けない。
手紙の相手は、僕と山上と同じ中学校で、今は僕のクラスメイトの平坂 綾香だ。山上と平坂は僕を通じて文通している。
もう一年近くこんなのだろうか。もう慣れてしまった。
「野崎、野崎、おい」
「・・あぁ、わりぃ」
つい、ボーとしていた。
「もう、頼むよ。君は僕の‘‘腕‘‘なんだから」
「あぁ、すまん、すまん。で、続きは?」
「えーと・・・」
こんな調子がずっと続くと思っていた。
でも、ある日、それは虚像だと気付かされた。
山上 時政 死去
享年 十六歳
それが、その事が、僕を苦しめる。
始まりは、山上からの僕宛の手紙だった。
いかがでしたでしょうか。
・・・といっても、まだプロローグだけなので感想は少ないと思いますが…。
なにか改善点やお気づきの点がありましたら、お教え下さい。
次の投稿は9月14日を予定しています。