ちょっと愉快(?)なあたし達
「はー、今日もまた、アホ部長いるのかー」
立川 離亜はそう呟き、部室に入った。
「立川ァァァア!!アホ部長っつたなこのヤロー!」
…あー、うぜ。部長、もっと性格変われよ、ウザいしキモいから。
「それが何か」
あたしは部長から飛んできた拳を受け止め、捻った。
「痛エェェエ!やったなクソ立川!今日こそは半殺しの刑だz…」
ガタッ!!
あたしの半必殺、『高速膝カックン』を部長に受けさせた。
これは、相手がわからないくらい早く後ろに行き、相手を膝カックンさせる技。
あたしの、必殺技(仮)である。
で、ちょうど長田 雄斗君が縄を持ってくる。
「雄斗君、ありがとっ!」
「…いつもの事だからな」
…ちょっと照れてる?…なんか、可愛い!
「OK」
あ、雄斗君、しゃべってる内に部長をグルグル巻きにしたね。あれ、なんだか速くなってない?
そして、あたしが部長の口にガムテープを貼る…いつものパターン。
「で、クズ部長。離亜さんとの戦闘はそこら辺にして、そろそろ今日やる事言って下さい。ウザいんです」
三村 摩樹ちゃん!
副部長だけど、むしろ部長っぽい。
「ふんふ。ふふぁんふぉふぉんふぉんふぉんん(三村。お前の毒舌治せ)!」
「部長、あなたがクズだからいけないのです。まず部長から治して下さい。…ですよね、離亜さん?」
って、なんで分かるの摩樹ちゃん。よく思うけど。
「ええ、そうね。部長=大黒柱みたいなものだし。部長=摩樹ちゃんって感じだけど」
…もう部長交代してよ。
「んふぁんー!ふん、ふぁんふー!(長田ー!これ、外せー!)」
「止めておきます!」
あれ、雄斗君の言葉に、部長ショック受けてる?
「よく言いました!雄斗さん、ずっと遠慮しちゃだめですよ。こいつ、部長なだけで、偉くないし、中身はバカ99%、残り1%が…偉い、ですからね!!」
おお、摩樹ちゃん言うねー、流石だ。
「そうだ、忘れてました。今日の部活は終わりです!…皆さん、さよなら~!」
「「さようならー」」
「獲れたてピチピチのお魚さんみたいなクズ部長もさようならー」
「ふぁー!ふんん!んふんふぁぁぁ!!(あ゛ー!お前ら!帰んなぁぁぁ!!)」
部長って、簡単に気絶しないよな…そこがあたしの最近の悩みであった。