表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺だけが省かれた。  作者: うぉっほぉ!
序•無知とは怖いもので
PR
21/22

第三章【最奥へ】  正気とはなんですか。

「ひとまず車の中でお話しさせてもらっていいかな」

 警察手帳を掲げながらそう言う。

 

「取調室とかじゃないんですね」

「犯罪は犯してないからね、連行はできないんだ」

 なるほど。


 ちなみに、俺と話しているのは細身なおじさんだが、後ろの二人はゴリゴリのスキンヘッドマッチョだ。


 3人とも優しそうな面相で、怖くはない。


 、、なんで全員革ジャン着てるんだろう。


「今回は例外中の例外で、僕らも少し困っていてね」

 後ろのゴツいおじさん二名が「うんうん」と頷いた。

 コミカルな動きで頷くので、少し親近感が湧く。


「カメラをどかしながら行くけど、映ってしまわないように、一応下を向いておいた方がいいかも」

「わかりました」

「、、一度落ち着くまで待とうか?」

「だっ、、はい、大丈夫です」

 急に心配されたので、少し戸惑ってしまった。

 何も問題はないというのに。


 車に乗り込むまでの間、激しいフラッシュを浴びた。


「なぜ迷宮外にモンスターが!」

「称号の獲得はどのようにして?!」

 記者たちの叱りつけるような声に、自分が重い罪を犯したような気がして、気が滅入ってしまいそうだった。


 実際、窓割ってモンスターと出てきた変なやつではあるけれども。


 ──俺はどうなってしまうのだろうか。


 まだ、この世界に起きていることを理解することもできていないのに、この事態である。

 なんだか自分が黒煙に包まれている気がした。今それを自覚したと言ったほうがいいのだろか。


 少しだけ、ほんの少しだけ自分が今まで倒してきたモンスター達と重なった。なぜだか俺も、塵になって消えてしまうような、、


 バタンとリアドアが閉まる。ようやく自分の体が震えていたことに気づいた。

「はっ、はっ、、!!」

 息が荒々しい。


 耳鳴りがする。


 胸の真ん中がぎゅっと苦しい。


 腕の力がするりと抜ける。


 洗い落としたはずの血が、腕にべっとりとついて見えた。


 その時、俺は気を失った。



〈称号【正気の沙汰】を獲得しました。〉

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ