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愛を知らない蕾達  作者: Mizuka
7/11

チマタの都市伝説編

今回の内容は、知恵袋で情報提供をして下さった方の実際にあった体験談を基に場所(地名)を変更して内容にも手を加えた部分が含まれております。


8月第2週目のある日の昼下がり、ミルキーと遥はメイン校舎内のスタバにて少しやつれた顔つきで項垂れていた。

7月の祝日である海の日の翌日から下旬に掛けて前期定期試験だのレポート提出だのがあってTOEICのスコアーが伸び悩んでいる学生達の夏季講義がようやく終わったばかりだった。

ミルキーは高校3年の夏休み終盤に足を骨折して入院生活と自宅療養と時間を持て余していた時に、父親に英語の勉強をするようにと勧められて必死になって勉強したのだった。その結果英検準一級は取れたが、TOEICのスコアーはお粗末な結果で830点台がやっとだった。英文学部の学生にしたら、900点以上無いと結構辛いものがある。TOEIC が難しいのは身に染みている。

「グヮーッ、やーっと夏期講義が終わったゎーー!もう大変だったゎ。」と疲れ顔でミルキーが遥に同意を求めていた。「待ちに待ったお盆休みからのぉ、夏休みだね♡ 夏休みの予定は?」と遥がにっこりしながら質問してきた。

「親が運転免許取れって言うから、教習所通いとバイトかな?遥は?」と聞いたら「ミルキーはまだ免許持って無いんだ? 私は高3の夏休みから教習所に通って実技も筆記も1発合格だったよぉ。あぁ、そっかぁミルキーは骨折で動けなかったんだっけ。私は、彼氏のお盆休みに合わせて明後日から一緒にグアム&サイパン旅行だよぉ♪ それから8月下旬からパパに会いにロスに行く予定♡」と笑顔で話していた。

「ご馳走様~。」と微笑して2人ともスタバを後に帰路に向かった。



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遥は一人っ娘で現在は母親と高級マンションに住んでいる。彼女の家は裕福で父親が現在ロス勤務で単身赴任中らしい。そこに20日間も滞在するとはなんとも羨ましい限りだ。『隣の芝は青く見える』って言うから、実際には他所の家の事情など詳しく知らないのだ。高2になってから仲良しになったとは言ってもお互いに家庭の事情まで根掘り葉掘り聞かないし話さないのが普通だ。(近所の年配のおばちゃんみたく、他所の家に土足で踏み込んで来て興味深々に根掘り葉掘り聞いては事実とは違った事までをも周りに言い触らすなんて決して出来無い。ミルキーは自分は口が堅いと自負している。)近所のおばちゃんには『守秘義務』なんて言葉は通用しないご時世だ。つい口を滑らして話してしまったらご近所どころか地元の騒ぎと言うか・・・・都市伝説化してしまう程の威力だ。


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小学生の頃、地元で噂になった『口裂き女』と言う都市伝説が出回った。

実際の真意は未だに不明だが、『トレンチコートを着て、大きめの白いマスクで顔を覆っていて、腰まである黒い長い髪の女性が夜道を単独で歩いている男性の前に突如現れて、マスクを外しながら「私、綺麗?」と話し掛けてくる。マスクを外した女性の口が異常なほど大きく裂けており、裂けた口からは血が滴っている。その顔を見てギョッとし逃げようとすると後ろからナイフで背中を刺される。』と言う噂話や、

『口裂き女が夜道を一人で歩いている女性に話し掛けて来て「私って綺麗?」の質問に「綺麗だと思う。」と返答するものなら、「じゃぁ、あなたも私と同じようにしてあげる。」と言ってナイフで顔を切り刻まれる。』と言う噂話もあった。


それらは、そもそも多摩地域周辺で起きた『通り魔・死傷事件』等をどこかの誰かが面白おかしく作って話し始めた事が、徐々に広まり勝手に怪奇現象としての都市伝説までに至ってしまったと考えている。


更に、狭山湖周辺には怪奇現象が多発していると地元では有名な話だ。

この話はミルキーが高校生の頃に出回った話である。

母親である優香の勤務先の保育園の保育士達も全員が知っている事柄ではあるが・・・。

狭山湖のほとりには小さな池があるのだが・・・『昔小さな男の子の兄弟が水遊びをしていた時に、その小さな池で弟君だけが亡くなってしまった事で、夜な夜な鳴き声がその池から聞こえたり、その弟君が自分のお兄ちゃんを探しに泣きながら夜道を歩く姿を目撃されている。』と言うような噂話もあった。

又、夜にとある街道沿いを車で運転して通ると『その小さな池のそばにある街道沿いの公衆電話に、その小さな男の子が夜一人で公衆電話ボックスの中で立ち竦み、すすり泣きながら電話している姿を目撃されている。』と言うような噂話もあった。

この池は、かつて亡くなられた男の子の名前を取って[✖✖✖✖池]と称されている。



狭山湖から多摩湖に抜けれれる細い道は、夜になると様々な怪奇現象が起こるとも言われている。

『どこかのカップルがその街道を車で走行し、街道沿いにあるラブホ街へ向かって空室のホテルを探し中の事だ。運転席には男性(彼氏)、助手席には女性(彼女)の2人だけの筈なのに、運転中の男性が不意にルームミラー越しに後部座席を見たら、知らない女性が後部座席に座っているのに気が付いた。

一度、ルームミラーから目を逸らして前方を確認し、再度ミラー越しに目を細めて後部座席を確かめようとした瞬間、助手席に座っている彼女の肩を物凄い握力で掴み襲い掛かってきた。彼女が急に苦しもがいていた様子を見た彼氏は、車を止めて運転席に座ったまま助手席に座っている彼女の顔を覗き込みながら「どうした?大丈夫か?」と声を掛けながら彼女の意識を確認した。それから上半身をねじりながら振り返り後部座席を確認したが見知らぬ女性の姿は既に消えていた。彼女の意識はしっかりしていて「うん、大丈夫。なんか、急に肩が凄く痛くなって苦しく感じただけ。」と彼女は悲痛な顔をしながら彼に答えた。突如自分が運転する車の後部座席に見知らぬ女性が現れて、その姿が消えたってことを彼女には伝えなかったと云う。彼女には何も見えてなかったのだと男性が思ったからだった。その後も続けてラブホを探し、空室があるホテルを見つけた。そのカップルがホテルの一室に入り彼女の体をさりげなく確認したところ、彼女の肩には捕まれた跡がくっきりと残っていた。彼女の二の腕にも誰かに捕まれたような手形がくっきりと痣になっていたのを見た彼氏は驚愕してしまい、その夜はずっと彼女に寄り添うように眠った。』と言う噂話まであるくらいだ。


どこにでもいる噂好き・話好きなおばちゃん連中が勝手に創作したに過ぎない話が口伝に広まった話だからこそ、信憑性が無いとミルキーはモノレールの車中で思い出しながら苦笑した。



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オタ研の先輩方は、殆どが理工学部だから7月下旬からずーっと研究室に籠りっぱだし、お盆休みが終わっても暫くは研究所に籠るらしい・・・サークルの活動なんて殆ど無いに等しいのだ。

サークル部長の幸ちゃんからは、一斉メッセージで「夏休み期間中に各自旅行先で撮った写真を持ち寄ること。」とラインで通達が届いただけだ。


新入部員の募集は随時しているが、就活にこれと言ってプラスにならないサークルは人気が無いのは分かりきっている事だが、このまま新入部員が入って来なかったら、どうなってしまうのだろう、11月の学際で何とか新入部員を獲得しないとサークル自体が危うくなるだろう・・・と心の片隅に留めて置いた。

「各自の写真は、恐らく学際で使用するのかな?時期外れのお化け屋敷なんて学際でしないだろうし、予算的な事も考慮して写真の展示会とかするのかも?」と思ったのは、遥も同じだった。


≪都市伝説≫に関しましては、作者(私)が中学生や高校生の時に聞いた噂話を思い出しながら書きました。

狭山湖周辺の男児水死事件は本当にあった話で上記の様な噂話が本当にありました。

その為、池の通称名の明記は控えました。

ご理解とご了承をお願いいたします。


次回はどんなストーリーになるでしょうか?

各自の旅行先での写真を手に取りながらの衝撃写真の様子と実話に基づいて話を進めようと思ってます。

お楽しみに・・・・。

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