大学祭編 2
今回は、大学祭のミスコンの続きです。
オカルト的な怖い話は一切ありません。
●ミスコン午後の部●
開催時間30分前の控室の様子
午後の審査は個々のお気に入りの服装という事で出場者達は、お気に入りの服装に着替えて髪型やメイクのチェックをしている。
ある人はドレス姿だったり、サークルのユニホームだったり、清楚なワンピースやスーツ姿だったり、コスチューム姿だったり・・・自分なりの個性を活かして表現している様子だ。
その頃のステージの様子は、13時から40分間ヒップホップダンス部のステージ発表会が行われていた為に、汗などで滑って転ばないように乾いたモップで拭き取ったり、2時からのミスコン審査員の席の用意などが実行委員会スタッフ総動員でされている。
観客はそのまま残って次のステージを待っている人も居れば、午前中と同様にサークル団体でゾロゾロとやって来て、陣地取りをしているグループもある。
無論、この応援団らしき人達は各自が推す女子大生がステージに登場すると、声援や指笛で大騒ぎになるのは当たり前の事だ。
ミスコン午後の部開始5分前には、ステージの袖で出場者10名が出待ち状態だ。
それぞれ緊張のあまり顔が強張っている様子だ。開始時間の14時がきてオープニング用の音楽が会場に響いた。そして司会者がステージの上に登場し審査員も引き続き登場した。
司会者が「大変、お待たせしました。これよりミスコン午後の部を開始します。」と言い終わったと同時に、軽快な音楽が流れ出した。
そして、エントリーNO.1がステージの袖から登場し、ステージ上の中央まで歩き一度止まった。
T字ステージの前方へと歩き始めたと同時に、司会者が「エントリーNO.1 経済学部4年 大木恵さん ゴルフ同好会所属、今着ているのは、サークルで1番人気のゴルフウエアーだそうです。」
と紹介している間に、彼女はT字型の前方で一瞬ポーズをしてからUターンしてステージ中央に戻り、ステージの上座のほうへ行き、自分の立ち位置のマークがある場所で止まった。
彼女はゴルフウエアーを着ており、頭部にはゴルフ用のサンバイダー、右手にはゴルフ用の手袋とドライバーを手に持っている。そしてポーズを取る時には、軽くドライバーを振って素振りを披露した。
それは、本当にどこかのファッションショーのような光景だ。
引き続き同様にエントリーNO.2~10まで同じような登場の仕方をしていた。
「エントリーNO.2 文学部4年 青木 祥子さん 朗読愛好会所属、今着ているドレスは朗読愛好会のステージ衣装の中で1番のお気に入りだそうです。」
彼女は瑠璃色の膝下くらいの丈のドレスを着て、右手には少し厚めの一冊の本を持っていた。ポーズは右手に持った本を胸元で抱え込むようにし、笑顔を会場全体に振り撒くように左手を振っていた。
「エントリーNO.3 教育学部3年 羽山 星さん、吹奏楽部に所属、今着ているのは文科系サークルの学生お馴染み、ブレザースーツです。公式発表会で着るステージ衣装ですね。」
彼女は、吹奏楽部が公の場で活動する際に着用する大学のシンボルマークが胸元のポケットに入っているジャケットスーツだ。パッと見は高校生の制服にも見えるがそうではない。
「エントリーNO.4 経済学部3年 阿部 友美さん、テニス同好会に所属、今着ているコスチュームはサークルのテニスウエアーだそうです。」
彼女はサークルの公式試合時に着用するテニスウエアーを着て、右手首にはサポーターをし、ラケットを持っている。
「エントリーNO.5 獣医学部2年 福島 美紀さん、ボランティア活動部に所属、今着ている作業衣は、獣医学部の実習着ですね。」
彼女は、大学指定の獣医用実習着を着用して、首から聴診器を掛けている。女性用は淡いピンクの上下セットの白衣だ。(因みに男性用は淡いブルーの上下セットの白衣だ。)
「エントリーNO.6 理工学部2年 安達 未来さん、天文部に所属、今着ているのは文科系サークルの学生お馴染み、ブレザースーツです。」
「エントリーNO.7 文学部2年 井上 望海さん・・・・・・・・・・・・。」
「エントリーNO.8 看護福祉学部2年 大田 咲さん・・・・・・・・・・・・。」
「エントリーNO.9 服飾学部2年 松本 七海さん・・・・・・・・・・・。」
と続き、ようやく遥の出番がやってきた。
「エントリーNO.10 英文学部1年 高橋 遥さん、オカルト研究会に所属、今着ているのは、メイド服ですね。今回は特別にアニメ研究会からの要望でこのメイド服が本日の為に提供されたそうです。」
彼女は、フリル沢山の可愛らしいショート丈のメイド服を着て登場した。頭部にはホワイトブリム(レース付きかちゅうしゃ)をして純白のエプロンドレスもしておりレース付き純白のニーソックスを履いていて色がブルーなら絵本の中から飛び出してきたアリスのようだ。残念ながらメイド服が水色では無かったのでメイド喫茶のウエートレスにしか見えないが、それでも萌え系のアニメキャラのようだっただった。
遥のポーズは、メイド服のスカートの両脇を指でつまみ軽く会釈をした。
「全員がステージ上に揃いました。それでは、結果発表に移りたいと思います。審査員の皆さま、優勝者は決まったでしょうか?」と司会者がステージの中央より少し上座に立って審査委員が座っている法を見て言った。
審査員の代表者が投票結果を吟味しながら話し合った。そして、優勝者・準優勝者の名前を審査員の代表者がそれぞれ記入して、それぞれの白い封筒に入れた。審査員の代表者が指でOKサインをして司会者に向けて合図した。(しかし、封書は2通では無く3通あった。)
その封筒を実行委員会のスタッフが受け取り、司会者へと手渡した。それを見た会場の応援団らしき人達がざわつき始めた。
「それでは発表します。」と司会者が言ったと同時に、ドラム音が優しく響きだした。
「先ずは、準優勝者の発表です。」と言いながら封筒から1枚の用紙を取り出した。少し間をあけてから「準優勝者は・・・・、エントリー、NO.3 教育学部3年 羽山 星さんです。」と発表した。
それを聞いた吹奏楽部の応援団らしき人達がジャンプしながら大騒ぎした。
彼女は驚いた様子で両手を口元に当てながら肩を竦めた。そして実行委員会のスタッフが彼女の腰に手を当ててステージ中央の前の方へとエスコートした。
「続きましては、優勝者の発表になります。」と言いながら封筒の中から1枚の用紙を取り出した。少し間をあけてから「優勝者は・・・、エントリーNO.4 経済学部3年 阿部 友美さんです。」と発表した。
彼女もビックリした様子で口元に手を当てて肩を少し竦めた。直ぐに笑顔になり、準優勝者の葉山さんと軽く握手をして彼女の隣に並んだ。
勿論、テニス同好会の応援団らしき人達も大騒ぎした。
「えー、いつもなら2通なのですが・・・、今年は3通あります。まぁ、恒例ではありませんが、稀に例外で3通ある年もありますね。皆さまも大体の予想は付いていると思いますが・・・。では、特別賞の発表になります。」と言いながら封筒の中から1枚の用紙を取り出した。少し間をあけてから「特別賞は・・・、エントリーNO.10 英文学部1年 高橋 遥さんです。」と発表した。
遥は、ビックリして目と口を大きくあけてオタ研の先輩達とアニ研の人達が居る方向をキョロキョロ探して、仲間を見付け少し安心したかのように直ぐに笑顔イッパイになり、準優勝者の羽山先輩と握手し、優勝者の阿部先輩とも握手した。そして羽山先輩の隣に並んだ。
応援団らしき人達は大きい声援を送ったり、拍手や指笛が会場に響いた。
その中で表彰されないエントリー者達は、優勝者、準優勝者・特別賞の人達へ暖かい拍手を送って、ステージの下座からステージ袖にある階段をおりて控室へと向かった。
各自、控室で私服に着替えたり、サークルの模擬店の準備の為に着替えたりして身支度をして控室を後にした。そのまま観客に居る仲間たちと合流したり、模擬店へ向かった。
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遥の応援団らしき人達は、オタ研の先輩達とアニ研の人達だけではなかった。
実はアニ研の人達が、根回しして自分が在籍している各学部の学生達に遥を売り込んで密かにファンクラブを買ってに作っていた。それにはオタ研の先輩達も1枚噛んでいる様だった。
そんなんで、投票数がかなり取れた。しかし、テニス同好会や吹奏楽部、教育学部の学生達、経済学部の学生達の投票者の中の阿部先輩や羽山先輩の推しメン人数には及ばなかった結果が特別賞になった理由だった。
テニス同好会の加入者が多く、運動系と言うこともあり裏切り行為みたいな事はしないからだ。
そして、吹奏楽部の加入者も多い。
そして、某大手企業や某大手有名ホテルと大学とが提携している関係もあり、経済学部は就職斡旋率が良い。就職率が良いので人気の学部だし、国家公務員試験の合格率が高く毎年多くの人材を輩出しているので、1年から4年までの在校生の人数が非常に多い。
又、教育学部からは、大学院への進学率も高く、公立学校への就職率が非常に高いので、人気があり在校生も多い。
その代わり、大学受験者の人数も多く、合格者の倍率も高くなるのは歴然だ。
校舎の大きさを比べると、1番目が経済学部、2番目が教育学部、3番目が法学部、4番目が理工学部、5番目が文学部、それ以降は校舎の大きさはどこも同じ位だ。
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「それでは、これより授与式を行います。」と司会者が発言した。
前年のミスコン優勝者がステージの上に現れて授与式が始まった。
「前年のミスコン優勝者の植田 愛美さんから、ガウン、王冠、賞状、そしてトロフィーなどが手渡されます。」と司会者が発表して、実行委員会のスタッフから前年の優勝者 植田氏にガウン、王冠、肩書の入った賞状とトロフィー、JCB金券1万円分の目録の順番で個々に手渡された。
植田氏は、優勝者の阿部先輩に「おめでとうございます。」と伝え、実行委員会のスタッフから個々にそれらを受け取りながら、その度に優勝者にガウンを羽織り、優勝者の頭部に王冠を載せ、賞状とトロフィー、JCB金券の目録を手渡した。
実行委員会のスタッフがステージ中央にスタンドマイクを置いた。
それから司会者が「優勝者の阿部 友美さんから今の心境をお伺いしましょう。」と言い
「えー、凄く嬉しいです。・・・・・応援して下さった皆様、・・・本当にありがとうございます。
そして、・・・・・今日の・・・このミスコンテストは・・・・・私にとって一生の・・・・・思い出となります。本当にありがとうございました。」と嬉し泣きするのを堪えながら涙ぐみ言葉を繋いだ。
そして、準優勝者にはJCB金券5000円分の目録、特別賞にはJCB金券3000円分の目録がそれぞれに授与された。
準優勝者にも同じような授与があっても可笑しくないのだが、ミスコンは優勝してこその特別な授与式の為に優勝者以外は簡素的だ。しかも、優勝者が自宅に持ち帰れるのは、賞状、トロフィーとJTB金券だけだ。ガウンと王冠は毎年使いまわしをしている為に、控室に戻って回収した後に、ガウンはクリーニング屋に出して、王冠はピカピカに磨き、それぞれを管理室に来年のミスコンまで大切に保管されている。
「これで2016年度ミスコンテストを終了させて頂きます。皆さま、どうもありがとうございました。」と司会者から伝えられた。
ステージの下座へと優勝者から退場して控室に向かった。
控室で各自身支度をして退室した。
会場の観客も徐々に人々が減った。
次回は・・・?
お楽しみ。




