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農業高校は毎日が戦争だぜ  作者: りょうさん
地獄の合宿研修編
6/110

地獄の新入生合宿研修~2日目~

新入生合宿研修も二日目に突入です!

翌朝


「ラジオ体操第一~」


日本人なら誰もが知っているだろう体操。

朝はこれから始まる。

それが終われば・・・


「飯だ!急げ!チンタラ食ってる暇はないぞ!ダッシュだぁ!みんなぁぁ!」

「「「「「「おおおおおおおおお!!」」」」」」

戦争だぁぁぁ!!

・・・失礼、取り乱しました。

朝飯を食い、その後間髪入れずに合宿場の運動場へ。

そこで行われるのは・・・


地獄の新入生合宿研修、第二の関門!行進だぁぁぁ!!!

行進?と思われる人が多いだろうが、ただ歩けばいいだけ、そんな甘っちょろいものではない。

「声が出ていなかったり、足が上がっていなかったり、腕が上がっていなかったら何周でもやらせるからな!チンタラやってると一日ずっと歩くことになるからな!心してかかれ!」

「「「「「「はい!」」」」」」

先生の半ば脅しのような指示にみんなが返事をする。

「それじゃ行くぞ!その場足踏み始め!」

「「「「「「いち!に!いち!に!」」」」」」

「声が出とらん!!足も上がってないぞ!!」

「「「「「「いち!に!いち!に!」」」」」」

「まだまだぁぁぁぁ!」

「「「「「「イィッチ!ニィィ!イィッチ!ニィィ!!!!」」」」」」

ちなみに、今日は緑地土木科、畜産科、農業機械科はこの行進指導。

その他は別メニューとなっている。

翌日は今ほかの科がやっているメニューをすることとなる。

その後も行進指導は続き。


「ぜんたぁぁい!止まれぇ!!」

「「「「「「イィッチィ!ニィィ!!!」」」」」」

「よし、昼休憩!その後集合だ!いいな!」

「「「「「「はい!!」」」」」」

実にグランド25周、距離にして5キロ、時間にして2時間かかった。

とはいっても、ぶっ続けは流石に倒れるので休憩もあった。

そして、主人公耕太はというと。

「あぁぁぁぁぁっぁああ・・・いてえいてえいてえ!!」

悶えてました。

「耕ちゃん・・・もうちょっと鍛えたほうがええで・・・」

耕太のふくらはぎをマッサージしながら言う下永。

「鍛えるもなにもねえだろ!誰がこんなん想定して鍛えるんだよ!」

まったくもってそうだ。

「まあ、そうなんやけどな・・・ほら、南のお嬢を見てみ!平気そうな顔しとるよ!」

「あれはただ痛くて動けないだけだ、後疲れて放心状態なだけ」

「・・・・(ぷるぷる)」

「え?あ!ほんまや!足プルプルしとる!」

それだけきつかったのである。

「・・・!?」

((あ、見つかった))

「こ、これは!ちょっと雲が出てて見てたら!背筋が伸びちゃって!背伸びしちゃって!それで!・・・それで・・・」

((か、かわいい!?))

顔を真っ赤に染め、涙目になり言い訳をする南にドキドキする男子二人であった。

「南さん、雲、出てないよ」

「え!?さ、さ、さっきは出てたのよ!」

「うん、そうだね、出てたよね、ごめんね(にこにこ)」

まるで兄が妹に向けるような優しい笑顔を南に向ける耕太。

「優しい笑顔をするなぁあぁ!!」

食堂へと逃げるように走っていく南と、それを優しい笑顔を向けながら追いかけていく耕太と下永であった。


「みんな~あんまり食いすぎると体調悪くなるからな~ほどほどにしておけよ~」

総務である耕太が一応呼びかけると。

「「「「「「うーっす・・・」」」」」」

言う必要はなかったようだ。

みんな、食が進んでいない。

「お!これうめぇ!これもうめぇ!うっほーー!」

下永以外は・・・

「おい、下永・・・食いすぎるなよ?」

「大丈夫だって耕ちゃん、これでも俺っちは強いんだぜ!」

確かにあの行進を終えたあとでもケラケラと笑っていた、このクラスで一番体力があるのは下永かもしれない。

そして、そこに一人の先生が近づいてくる。

「お、川島に下永に南か!下永以外は疲れてるようだな!ガハハ!」

「熱井先生・・・もうきつすぎですよ」

耕太が答える。

「俺っちは全然平気だよ~ん」

「わ、私も平気!」

嘘はついちゃいかんぜ南さん・・・

「さっきは足プルプルさせてたくせに・・・」

耕太!それは地雷だ!


グニッ!


「あああああああああ!!」

「耕ちゃん!?」

「・・・(ふん!)」

思いっきり足を踏まれた耕太であった。

「ガハハ!仲がいいなお前ら!そんなお前らにいいことを教えてやろう!」

「「「いいこと?」」」

「そうだ!次の集団行動はなグループでやるんだが、先生に見せて合格すれば夕飯まで自由行動になる!」

「お!とゆうことは耕ちゃん!」

「そうだな!気合入れていかねえとな!」

気合を入れる男子二人。

(・・・がんばる)

拳をぎゅっと握り気合を入れる南。

「がはは!がんばれ!自由時間を増やせるかどうかはお前ら次第だ!」


そして再びグランド。

「緑地集まれ~」

耕太が声をかける。

緑地のメンバー全員が円になる、はたから見たら変な集団だ。

こそこそ話を始める。

「・・・この集団行動、先生に合格を貰えば自由行動らしい」

「だから、みんな気合入れてこ~」

耕太と下永が伝える。

「「「「「「おう!」」」」」」

「よっしゃ!緑地!」

「「「「「「ファイ!オーー!!!」」」」」」

いつの間にそんなん作ったの?作者聞いてないよ?え?のけもの?

まあ、そんなことはどうでもよくて。

ほら、周りびっくりしてるし・・・

「畜産!」

「「「「「「ファイ!オーー!!!」」」」」」

「農機!」

「「「「「「ファイ!オーー!!!」」」」」」

ノリいいなおい!

・・・集団行動指導、はじまります。


最初に先生から行動の種類を教えてもらい、何回か練習、そして各グループで練習に入る。

「耕ちゃん!準備できたよ!」

下永が呼びかける。

「よっしゃ!みんなやるぞ!」

「「「「「おう!!」」」」」

メンバーは部屋の五人に南を加えた六人である。

「行進始め!」

「「「「「イィッチィ!ニィィ!」」」」」

気迫が違いました・・・緑地は自由行動に貪欲なのです。


そして20分後

「回れ右ー前へー進め!」

「「「「「イィッチィ!ニィィ!サァァン!シィィ!ゴォォ!、イィッチィ!ニィ!」

「ゼンタァァァイ!トマレェ!」

「「「「「イィッチィ!ニィィ!」」」」」

「よし!完璧!行こうか!」

「「「「「おう!!!」」」」」

20分ぶっ続けで集中力を切らさず練習をした結果。

「緑地、第一グループ!合格!」

「「「「「「よっしゃあぁぁ!」」」」」」

一発合格でした。

その後、緑地のグループは続々と合格していった。

どんだけ自由時間欲しいんだよ・・・


そして昨日と同じく部屋。

「今日は昨日より長いな、まだ15時半だぜ」

耕太が言う。

「確かに、みんな気合入ってたしね~」

田中が言う。・・・覚えましたよ!

「そういえば昨日の話ってさ、結局どうなったんだっけ」

岩城(柔道部)が聞く。

「そうそう!あれは結局さ・・・」

あ、この展開は・・・


「あれ、今何時?」

耕太が聞く

「そーねだいたいねー」

「それはもういいから・・・」

昨日と同じ展開ですね。

「お、飯時か」

耕太が言う。

「よっしゃーじゃあ食堂に行きますか~」

下永が言う。

「「「「「おう~」」」」」


そして食堂。

昨日と同じく生活科がいた。

「お、シズ、って大丈夫か?昨日もそんなん見たぞ?」

「うん?あ~耕太だ~あはは~」

疲れすぎて頭のおかしくなった三島がいた。

「こらシズ!しっかりせぇ!」


ぽか


軽く、子供をあやすように優しく三島の頭を叩く耕太。

「おお!?あれ!耕太!?あっちゃ~またやっちゃったかぁ~」

「気をつけろよ、まったく」

ため息を吐く耕太。

「はぁ~い」

間延びした声で返事をする三島。


ぽかっ!


「いったぁい!強かったよ!?いまの!」

涙目になりながら耕太を見つめる三島。

「当たり前だ、強くしたんだからな」

「ひっどぉい!」

上目遣いでぎゃあぎゃあ言いながら耕太を見る。

(う・・・かわいいな・・・)

上目遣いで、涙目の三島はとても可愛かった。

「・・・何してるの?」

「うおぉぉ!?南さん!?いつの間に!」

後ろには殺気を放つ南が立っていた。

「ありゃ~?南の妹君じゃん!やっほ~」

「どうも、三島さん」

挨拶を交わす二人。


(私、まだ諦めてないから)


三島から発せられたあの言葉が、南の心に残っていた。

(なんで、こんなもやもやするんだろ・・・)

「南さん?行くよ~?」

耕太が呼びかける。

「あ、う、うん」

耕太たちは三島に別れを告げ食事を取りに行く。

(ふーむ、あの子はまだ自分の気持ちに気づけてないか~チャンスかも♪)

三島は猫のような、しかしどこか含みのある笑みを浮かべていた。


食事も終了し、残っているのは・・・

「早く出やがれ!」

「「「「「「うっせ!まだあと30秒あるだろ!」」」」」」

ですよね・・・


そして耕太の受難の時間です。

「では・・・練習するんですけど、曲はどうしますか・・・」

元気のない耕太。

横にはギターのチューニングをして、ギターを抱える下永がいた。

「耕ちゃんが決めればいいんじゃないの?」

と下永。

「「「「「「さんせーい」」」」」」

クラスも頷く。

「でも下永が弾けるやつじゃないとダメだろ?」

「そっか~じゃあこの中から選んで~」

紙に曲名を書いたものを渡してきた下永。

「うーん・・・あ・・・じゃあ、これで」

その中の一つを選んだ。

「お、耕ちゃんええ曲選ぶやん」

「好きなんだよ」

「ほんま、ええ趣味しとるで」

なぜか感心されてしまった耕太。

「じゃあ、俺たちが歌う曲は」


「「仲間、だ」」


それから1時間みっちり練習した。

先生、下永、南を始めクラス全員が言葉を失ったという。

その日、緑地土木科がホームルームをしている部屋には涙が流れたという。



深夜

「コルァァァ!何を喋っとるかあぁぁぁ!」

かっこよく締めたかったのに・・・(泣)


続く




はいどうも!りょうさんです!

今回は集団行動や行進をメインにやっていきました!

実際のところ行進はとってもきつかったです。

歩くだけなのに足が上がらなくなるし、声も出なくなります、何度か倒れそうにもなりましたww

新入生合宿研修も次回から後半です。キャンプファイヤーも本番です!

耕太の歌は成功するのか!乞うご期待!

そして、三日目にはこの合宿研修の最大の関門が待っています。

耕太たちは乗り越えることができるのでしょうか。

次回をお楽しみに!

それでは次回またお会い致しましょう!


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