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農業高校は毎日が戦争だぜ  作者: りょうさん
入学編
3/110

対面式~姉~

対面式です

色々と騒がしい入学式があった翌日。


「やっぱ全校生徒が揃うとすごいもんだな~」

耕太がつぶやく。

「まあな~そりゃ多いわな」

下永が言う。

なんせ40人クラス7学科、約800人がこのグランドに勢ぞろいしてるんだから多いのなんの。

そう、今日は対面式です。

「これから対面式を始めます」

「お、始まるで」

「まず校長先生挨拶」

((((((げっ!))))))

「えー、皆さんおはようございます、今日は天気もよく・・・」


30分後

「・・・では終わります」

((((((だからなげえよ!)))))

校長先生の話はどこでも長いですよね。

「生徒会長挨拶」

((((((きたぁぁぁぁぁぁぁぁっぁ!!!))))))

もう新入生のハートをしっかり握った生徒会長である。

「みなさん、おはようございます」

「「「「「「おはようございます!!!」」」」」」

(みんな元気いいな・・・校長の時もそうしようぜ・・・)

密かに思う耕太であった。

「これから、この学校で辛いこと、楽しいこと、たくさんあると思います、それを皆さんで共有して頑張りましょう!(にこっ)以上です」

((((((はぁ~癒しだぁ・・・あの笑顔で寿命が10年伸びる))))))

(みんな、顔がにやけてるぞ・・・)

「新入生挨拶」

「お?誰だろ」

「緑地土木科、下永哲也君」

「はい!」

(ええ!下永かよ!)

意外と優秀な下永である。

「私たち新入生一同、早くこの学校に慣れ先輩のような素晴らしい高校生になりたいです!」

(普通だな)

耕太の下永を普段どう思っているかがわかりますね。

「あと、この1年のうちに南先輩の連絡先をゲットします!!(ばぁん!)」

「「「「「「!?!?!?!?」」」」」」

「あ~・・・やっぱり普通で終わる訳ないよな・・・」

「あわよくば、可愛い先輩の連絡先全部ゲットしたいです!!」

「あああぁぁぁぁ・・・」

やはりすごいやつだ、下永。

「感心してる場合か!」

「耕ちゃん、誰に言ってるの?」

耕ちゃん呼びが浸透してます。

「あれ、誰だっけ・・・」

「変な耕ちゃん」

変な耕ちゃん♪

「・・・(ムカ)なんだろうイラっときたぞ・・・」

「あわよくば・・・」

まだ続ける下永。

「あいつを引きずり下ろせぇぇ!!」

先生の叫び声がこだまする。

「あ~~れ~~~」

(下永・・・自業自得だ)


それから式は終わり、学科の対面式へと移る。

下永は散々怒鳴られた末、クラスへ戻ってきていた。

指導に入らないのが奇跡である。

「それでは!学科の対面式を始める!3年総務!号令!」

総務とはクラス委員みたいなもの。

「きをつけぇぇ!れぇぇいぃぃ!」

「「「「「「おねがいしまぁぁぁす!!!!」」」」」」

もはや叫んでいる。

「よし!ワシは緑地土木科、学科主任の火野海斗(ひのかいと)だ!それでは自己紹介だ!1年から!」

「は、はい!な、なかしま・・・け、けんとです・・・」

「声が小さい!!もう一回!」

「は、はい!中島!健人です!」

「まだまだ!」

「はい!!!なかしまぁぁ!!!!けんとでぇぇす!!!!野球部に入りたいと思ってます!!!!」

「よし次!」

このように声が小さいとやり直しさせられる。


「次!」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃ!!!しぃぃもぉぉなぁぁがぁぁ!てぇぇつぅぅぅやぁぁぁ!です!」

「伸ばしすぎじゃ!」

「てへ♪」

「お前はなめとんかぁぁ!」

「まあまあ、そんなキレなさんな先生」

「キレさせとるのはおまえじゃぁぁぁ!」

(ブレないなぁ、下永)

もはや関心の域だね。

「もういい!次!」

耕太の番である。

「はい!!!かわしまぁ!!!こうたぁぁぁ!でぇぇす!!!!田舎もんです!!!」

「だから耕ちゃん、自分で言ってたら世話ないて・・・」

「趣味はぁぁ!!つりとぉぉ!!ゴルフとぉぉ!歌を歌うことォォ!!」

「趣味まで聞いとらんで、耕ちゃん」

「あれ・・・」

「しかも、オヤジの趣味じゃん!!」

「オヤジじゃねええぇぇぇ!!!」

「「「「「「ははははははは!」」」」」」

漫才コンビ組めるんじゃないかな。

「・・・ぷふっ!」

(あ、わらった)

「・・・(はっ!)・・・(チラッ)(バッ!)」

実に可愛い反応である。

「・・・(ニコニコ♪)」

耕太君、顔がにやけてるよ。

「・・・うぅ・・・(赤面)」

真っ赤な顔な南さん。

「次!」

南の番である。

(大丈夫かな・・・)

心配で仕方がない耕太。

「はい、こほん・・・ミィィィィナァァァミィィイ!レイカァァァァ!よろしくぅぅぅ!」

心配いりませんでした。

「「「「「「ほぇぇぇ・・・」」」」」」

みんな度肝抜かれてます。


そして対面式は進み。

「次!3年総務!」

「ハァイ!3年!!緑地土木科!!総務!!!今岡翔太(いまおかしょうた)!!1年のみんなは、これから大変なことがたくさんあると思う!しかし!辛い時は是非!俺たちを頼って欲しい!!!よろしく!!!ちなみに部活は野球部だ!」

「「「「「「おおおおお」」」」」」

「さすが3年緑地の代表だな~」

感心する下永。

「そうだなーさすがだ」

こちらも感心する耕太。

「さて、これより我が緑地土木科の説明をする!」

火野先生が大きな声で言う。

「我が緑地土木科は、測量を1~3年にかけて勉強する。さらに2年からは土木施工、土木設計など土木に関しても学ぶ、そして3年からはA類型B類型に分かれて勉強する、A類型は数学や英語、物理などといった一般科目を多くやる、B類型は測量や土木はもちろん、造園が増える。自分で考えてやること!そして最後に、2年生から課題研究がある、これは各部門に分かれて各班ごとに研究テーマを定め研究を行うものだ!これも自分でしっかり選べ!大まかな説明は以上だ!」

「なんか、すげえ学科だな」

耕太が言う。

「まあ、普通科高校とは違うからな~」

そう、ここは農業高校、ひとえに農業といえどたくさんのものがある。

そして、その中で耕太が選んだのが、この測量や造園、土木などを学ぶ緑地土木科なのである。

農業高校は畜産や園芸だけじゃない。

それを作者は声を大にして言いたい。

「よぉし!質問はあるか!」

「「「「「「ありません!」」」」」」

「よし!解散!」

「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」

「ふぇ~終わった~」

下永が疲れたようにつぶやく。

「そうだな~」

「ねぇ」

耕太は誰かに呼び止められる。

「ん?はい?・・・!?」

「こんにちは(にこっ)」

そこに立っていたのは、生徒会長の南彩花だった。

「南麗華はいるかな?」

「あ、はい!南さん、お客さんだよ」

「ん?・・・!?姉さん!?」

「やっほー麗華ちゃん♪」

「な、なんでここに!」

「せっかく妹が同じ学校にいるんだから会いに来るのが普通でしょ~?」

「普通じゃないわよ!」

「え~~そんなぁ~お姉ちゃんせっかく会いに来たのに~」

(なんかホワホワしてるな・・・)

密かに思う耕太。

「ねぇねぇ~さっきあそこの男の子と目が合って~そのあと逸らしてたでしょ~あの子友達~?」

「「!?」」

「あら~」

驚く二人と他人事の下永。

「やっぱり友達なんだ~♪麗華ちゃんにお友達ができてお姉ちゃん嬉しい~」

(なんなんだろ、この嫌味のこもったような言葉は・・・)

「でも~お友達も気の毒だよねぇ~こんな無愛想な子と友達なんて~」

「「!?」」

「お友達も嫌だと思ってんじゃないの~?ねー」

「・・・そ・・・すよ」

「ん~?」

不思議そうに覗き込む南姉。

「そんなことないですよ!南さんは僕に笑顔を見せてくれた!その笑顔はあなたの振りまく上辺だけの笑顔じゃない!心の底から、見て幸せになれる笑顔だった!今わかった、あなたの笑顔にときめかない理由を!本物の笑顔・・・南さんの笑顔をみたからだ!」

「「!?」」

驚きの表情に変わる南姉妹。

姉は肩を震わせ、妹は顔を真っ赤に染め上げた。

「・・・ふん!いいお友達を持ったようで!」

明らかにイラついている姉。

「・・・・・・・・でも」

「「「ん?」」」

首をかしげる、南、耕太、下永。

「気に入った!あなた名前は!?」

「え!?川島耕太ですけど・・・」

「耕太君ね!わかったわ!(ぎゅっ)」

「「「!?!?」」」

いきなり耕太に抱きつく南姉。

「あなたを絶対落としてみせるわ!」

「姉さん!?」

「あらまぁ~」

「えええええええええええええええ!!!」

波乱の幕開けであった。

(どうなるんだよこれからぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)


続く

姉と妹の抗争はまだまだ始まったばかり・・・


今回はいれませんでしたが、実際作者が体験した対面式では、集合するときに1つ戦争があるのです。

まず、みんなグランドに向かう際はダッシュです、その際先生からは怒声が飛び交います。そして、並びます。

それで戦争終わりかと思えば、次は縦、横を揃えます、ここでも先生の怒声が飛びます。そして、ようやく始まったかと思えば、集合が遅いなどと言われます。

このような戦争が集合の時におきます。


さて、本編は次回から地獄の合宿研修編へと突入します。

次回は合宿研修の事前研修からです!

どうぞお楽しみに!


ブクマ、感想などいただけたら嬉しいです!


小説の題名を変えました!

これからもよろしくお願いします!

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