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農業高校は毎日が戦争だぜ  作者: りょうさん
夏休み編
16/110

夏休み~友の大切な人~

新キャラ登場です

季節は夏、7月下旬、世は夏休みでございます。

そんな中、耕太はというと・・・


「おーい・・・シズ・・・まだ買うのか・・・?」

「まだまだ~まだ買っちゃうよ~♪」

幼馴染に振り回されてました。

それは昨日、終業式が終わったあとにさかのぼります。


「いてて・・・」

「もう、また余計なことしたんじゃないの?」

「してないよ・・・ただ会長にウインクされただけで・・・」

「ああ・・・やっぱあれ耕太に向かってしてたんだ・・・」

「そうなんだよ・・・はぁ・・・」

「なかなかやるわね・・・(ぼそ)」

「ん?声が小さいぞ~」

「なんでもないわよ~」

「へんなシズ・・・」

耕太は南に散々ボコられたことで出来た傷の手当てをしてもらっていた。

「はい!おわり!」


べしん!


「いってぇぇぇっぇぇ!!」

「あ、ごっめーん♪」

「ごっめーん♪じゃねえ!」

「まあまあ、おちついて」

「お前が言うかぁぁぁぁぁあ!」

なんか仲いいっすね・・・

まあ、こんな感じでイチャイチャしていると、

「おー!耕太君もう来てたのかい」

「あ、親父さんこんにちは」

「おう!そういや、明日の仕事なんだが俺の用事があるからよ、休みにするから」

「あ、はいわかりました」

というふうな感じで明日が休みになりました。

すると、動くのは静音でして・・・

「そうだ!耕太!」

「ん?どした?」

「明日買い物に付き合ってよ!」

「ええ・・・折角の休みなのに・・・」

「いいじゃん!最近付き合ってくれてなかったじゃん!」

「そりゃ・・・いろいろ忙しくて・・・」

「だから付き合って!」

「でも・・・シズの買い物に付き合うと荷物持ちさせられるし・・・」

「当たり前じゃない、耕太は力持ちなんだから♪」

「親父さんに頼めよ・・・わしより力持ちだぞ・・・」

「へっ!勘弁してくれよ耕太君!もうこりごりだぜ・・・」

「親父さんも苦労した口ですか・・・」

「そうなんだよ・・・だから頼んだぜ耕太君」

「はぁ・・・わかったよ」

「やった♪愛してるよ~耕太♪」

「安い愛だなおい・・・」


とまあ、こんな感じで耕太は買い物に付き合うことになりました。

「はぁ・・・」

「もう、耕太!もっと楽しそうにしてよ!」

「無茶言うなよ・・・」

「ふーんだ」

拗ねたように唇を尖らす静音。

まあ、拗ねているのだろう。

静音を不愉快な思いにはさせたくない耕太は、

「まあ、久しぶりで新鮮ではあるかな」

そっぽを向きながら言う耕太。

「・・・ふふ♪ならよーし♪」

それを聞いた静音は笑顔を浮かべた。

「それじゃ耕太!次はあっち!」

「哲也様!次はあっちに行きましょう!」

「「へいへい~・・・ん?」」

声のした方へ顔を向けると。

「ありゃ?耕ちゃんと三島さんじゃん」

「下永?」

一人の女の子を連れた下永が立っていた。

「なんでこんなところにいるんだよ」

「耕ちゃんこそ、・・・デート?」

「ちがうよ、おてんば娘の付き添いだよ」

それをきいた静音は不服そうな顔をしたが耕太は気にしない。

「あーなるほど・・・デートじゃない?」

「だから違うっての・・・てか質問に答えろ」

「あ~まあ、俺っちも同じようなもんだよ」

「・・・デート?」

「そうそう、デート」

「・・・まじで?」

「まじで」

「ということはその子が許嫁?」

「そうだよ~甘奈、俺っちの友達だよ~」

女の子に話しかける下永。

「あ!そうでしたか!私、哲也様の許嫁、藤崎甘奈(ふじさきかんな)と申します!歳は15歳、中学三年生です!よろしくお願いします!」

顔立ちはお嬢様っぽいのに、元気で活発な雰囲気があり、髪は黒、結ばずにおろしている、一般に清楚系と呼ばれる容姿であろう。

「随分と可愛い許嫁だな」

「でしょ~?とっても可愛いのだ」

「て、哲也様・・・照れます」

頬を赤く染める甘奈。

「ほら?可愛いでしょ?」

ドヤ!と胸を張る下永。

「ほんと、こんな子がいるんじゃ告白も断るはずだよ」

「なはは~そうだね~」

「まあ、うちの幼馴染も容姿だけなら負けないと思うぞ?」

「そうだね~三島さんも人気あるしね~」

「耕太の言葉に何か引っかかるけど・・・まあ、いいわ・・・」

「はっはっは!気にしたら負けだぞ~シズ」

そう、静音は学校でも結構モテる。

まあ、ルックス良しスタイル良しな静音ならモテないほうがおかしい。

「折角だしそこらへんの店にでも入るか」

「そうだね~耕ちゃんおごって~♪」

「いやだよ」

「耕太おごって♪」

「・・・しょうがないな」

「あれ!?耕ちゃん!?対応違うくない!?」

「・・・くすくす」

なんか騒がしくなったが4人は近くの喫茶店へ入った。


「甘奈ちゃんは中3か、てことは受験だな」

席に着いた耕太が切り出す。

「はい、哲也様と同じ学校に行きたいと思っています」

「ほ~健気だね~」

「それが甘奈のいいとこなんだよ~耕ちゃん」

「そうみたいだな」

下永は甘奈にベタ惚れのようだ。

「甘奈ちゃんはどこに住んでるの?」

「はい、東の方に住んでます」

「甘奈の家はだいぶ金持ちなんだよ~うちとは親同士が親友なんだよ~」

「なるほど、なんかお嬢様っぽい雰囲気がすると思ったら本当にお嬢様だったか」

「お、お嬢様だなんて・・・普通ですよ」

「・・・そうか」

「・・・?」

「耕ちゃんは勘がいいんだよ~」

下永は甘奈にそう耳打ちする。

甘奈の一瞬の間と目の泳ぎ具合を見て耕太は何かあると察したらしい。

「いまは、うちの家に家族で来てるんだよ~だから、少し連れ出してみたんだ~」

「なるほど、連れ出した割には振り回されてたようだけど・・・」

「はっはっは~甘奈は夢中になると周りが見えなくなるからね~」

「お恥ずかしい限りですぅ・・・」

顔を赤くして俯く甘奈。

「まあ、そういうところも可愛いんだけどね~」

「ベタ惚れだな」

「ベタ惚れなのです」

「私も耕太にベタ惚れよ~?」

首を突っ込んでくる静音。

「はいはい、そりゃどーも」

「あ、ひっどーい」

「そういえば、7月の最後の方に花火大会があったよな?」

「あ!耕太話逸らした!無視した!」

「わかったわかった、アイシテルヨーシズー」

「・・・ぶぅ」

「それは口で言うものなのか・・・擬音じゃないのか」

「ははは、ほんとふたりは仲がいいね~、耕ちゃんのいう花火大会って畑市の夏祭り?」

「そうそう、あれだ、一緒に行かないか?」

「あれ~?三島さんはいいの?耕ちゃんと一緒じゃなくて」

「いいのだよ、みんなで行ったほうが楽しいしね~!」


くいくいっ


「ん?どうした?甘奈」

「・・・(キラキラ)」

下永の服の裾をつかみ目をキラキラさせる甘奈。

「はは、わかった、行くか!」

「はい!」

「よし、決まりだな」

「南さんも呼んどく?」

「連絡先知ってんのか?」

「まっかせなさい!」

「そうだな、誘うか、来てくれるかな?」

「大丈夫だよ!耕ちゃんがいるんだから来るって!」

「ん?なんで俺が関係あるんだ?」

「「はあ・・・」」

静音と下永がため息をつく。

「??」

ぽかんとする耕太。

かくして、夏祭りへ行くことが決定した。


しばらく話したあと二人と別れた耕太と静音。

「まさか、許嫁があんなに可愛いとはな・・・」

「そうだね~可愛かったね~胸も中3にしては大きかったし・・・」

「どこ見てんだお前は・・・」

「大事なところですよお兄さん、ぐへへ」

「お前はおっさんか!」


「哲也様」

「なんだ~?甘奈?」

「川島さんは私の悩みに感づいたのでしょうか?」

「ん~・・・内容までは気づいてないにしろ、何かあることには気づいただろうね、俺っちのことも何か感じるところはあるみたいだし」

「でも、何も聞かないんですね」

「だから耕ちゃんは信頼できるんだよ~」

「そうですか」

「ああ・・・甘奈」

「はい?」

「あの時はありがとな」

「いえ、私はあなたの許嫁ですから」

「・・・そうだな」

(いつかは、耕ちゃんにも話さないとな・・・いつか、耕ちゃんのことも話してほしいけど)


人には誰しも過去がある、その過去があってこそ今の自分がある。

この二人にも過去があり、あの二人にも過去がある。

この二人の過去については早いうちに話すことになるだろう。


続く

どうもりょうさんです!夏休み~友の大切な人~をお送りしました!

下永の許嫁、藤崎甘奈が登場しました。

このふたりにも過去があります、二人の過去編については早いうちにお送りしたいと思っています。

このお話には過去編が多く出てくることになります。

過去なんか気にしねぇ!っていうお方は飛ばしてください!

次回は、今回約束した夏祭りのお話です!

残念ながら今年は海やプール回はなしです。

それでは次回またお会いしましょう!


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