番外編 天満カンナの悪ふざけPart3
さあ今回もやってきました、番外編『天満カンナの悪ふざけ』。では今回のゲストをお招きしましょう、ここまで作品の中心人物を務めている丹のお父様斎さんと舞台からフェードアウトしてしまった妹の葵さんです!
「天満さんにはいつも娘がお世話になっています」
「ちょっとアンタ、まだそうなると決まった訳じゃないのにフェードアウトしたなんて言わないでよ!」
「葵、目上の方に向かってその口の聞き方はなんだ!」
「ハァ、どうして姉さんの数少ない友達ってだけでこの眼鏡女に敬語を使わなきゃいけないのよ?」
お話に聞いている通り温厚な丹とは違って口の悪い妹さんですね~こんなお転婆娘じゃお父さんも随分苦労されているんじゃないんですか~?
「ええ、丹が大人しい分こいつは聞き分けがなくって。2人分いえ3人分手を焼かされていますよ」
「いつアタシが父さんに手を焼かせたって言うのよ? 成績優秀、運動神経抜群、容姿端麗なアタシが家に持ってきた賞状なんてそれこそ山のようにあるでしょう?」
「俺が言いたいのはそういうことじゃない、もう少し丹を見習って周りの人間に対する思いやりとか優しさを見せろといっているんだ」
成績はいいけど頭は悪いってこういう人のことですよね~(笑)
「な…姉さんみたいなグズとつるんでいるくせにホント失礼な人ね!」
あ、注意された矢先にそういう高飛車で他人を見下すようなことを平気で言えるところをお父さんは心配しているんだよ~それに気付かないんだから葵ちゃんはホントにバカだね~
「きーっ、一言一言むかつく女ね。よくこんな性格の悪いのと姉さんも付き合えるわ」
それはこっちの台詞だよ~こんな傲慢で生意気な妹と丹はよく一緒に暮らせて、しかもちゃんと面倒をみる気になるよね~わたしだったら1日だって我慢できないなぁ。
「…そりゃあ姉さんはトロいけどアンタと違って正直でお人よしだから、ちょっとやそっとのことじゃ人の悪口なんか言わないもの」
あ、た~まに見せる葵ちゃんの丹へのデレだ。横暴に接しているのはホントは丹が大好きなことの裏返しだよね~まさにツンデレのテンプレだね~(笑)
「ち、違うわよ! 誰があんな鈍臭い、じゃなくてのんびり屋の姉さんなんか……」
図星を言われて照れてる、照れてる。顔を真っ赤にしてカワイイ~(笑)
「う、うるさい、アンタ少しは黙りなさいよ!」
それは無理だね~ゲストの人に喋ってもらえるように話を進めるのがわたしの仕事だから~それじゃあツンデレの妹をいじるのはこの辺にして、そろそろインタビューに入りましょうか。
「ふん、遊んでないでちゃんと仕事しなさいよ」
「こら葵、お前も少しは反省してその横柄な口の聞き方を直せ」
構いませんよ~その方が葵ちゃんの素が出てますから。それでは斎さんに質問です、ずばり丹と葵ちゃんの姉妹のどちらの方が可愛いですか?
「な、なによその質問、そんなこと訊いていいと思っている訳?!」
わたしが質問したのは斎さんだよ、関係ない人は黙っててくださいね~それとも日頃の行いのせいで自分が可愛くないと思われていることを自覚しているのかな~?
「べ、別に父さんにどう思おうと関係ないけど…ちょっと父さん何するのよ?! 人前でいきなり抱き寄せたりしないで、暑苦しい……」
「見損なうな俺はお前らの父親だぞ、お前も丹もどっちも同じくらい可愛いに決まっているじゃないか」
「父さん……」
感動の親子愛の場面ですね~たまにはドタバタで収拾がつかなくなるんじゃなくて、こういうハートフルな終わりを迎えても……
「まあ強いていうのなら丹の方が性格もいいし、顔も紅子に似ているからその点ポイント高いけどな。近頃ますます紅子に似てきて、この間の朝起こしてもらった時なんかつい丹のことを紅子って呼んでしまったよ」
「…サイテー、やっぱり姉さんのことをそういう目で見てたんだ?!」
「ち、違うぞ…俺は断じて娘に手を出すつもりは……」
「姉さんに朝起こしに行くの止めさせなきゃ、このままじゃそのうち間違いが起こりかねないわ!」
「待ってくれ葵、誤解だー!」
あ~あ、やっぱりこういうオチで終わるんですね。ちょっと葵ちゃん、これ以上ものを投げないでちょうだい!
それでは皆さんごきげんよう、し~ゆ~あげ~ん(汗)