番外編 天満カンナの悪ふざけPart4
さあ今回も番外編『天満カンナの悪ふざけ』の時間がやってきました。本編でわたしの出番がないということには問題大アリですが、その鬱積をここで発散させてもらいます(怒)
あ、いくら待遇に不満があるからって仕事に私情は挟まないですよ。毎回ゲストの片割れをいぢり倒しているのも出番のあるゲストへのあてつけとは嫉妬じゃありませんし、わたしそんなにみみっちい人間じゃありませんから~。
さて、雑談はこの辺にしておいて今回のゲストをお呼びしましょう! それではゲストのお二方、自己紹介をお願いします!
「9年前まで主人公切島丹の母親をしておりました紅子です」
「紫水小路で置屋の姉御と呼ばれている代永茜よ」
ちょ…ちょっと紅子さん、丹の母親をしておりましたじゃなくて今もあなたは丹の母親でしょう? それに丹は暫定ヒロインであって主人公じゃ……
「…丹に母親の役目を押し付けた私が母親面をするなんておこがましいじゃない?」
紅子さんそんなに自虐的にならないでください(汗) だって紅子さんが家を離れたのは不可抗力でしょう?
「どういった経緯があってもその女が自分の子どもたちと旦那を捨てた事実には変わりないわ、そんな女が今更家族ごっこをしようなんて笑わせてくれるじゃない?」
「そうですよね茜さん、今更私が斎たちとヨリを戻そうなんて……」
ストーップ、ストーップ! ここはセルフパロディのコーナーなんですからそんな湿っぽくて重苦しい話はしないでください! そういう鬱屈として展開は本編でいくらでも出てきますから、もっと明るい話題にしましょうよ~(泣)
「あら、噂と違って肝っ玉の小さい小娘じゃない? あなたがこれまでのゲストを散々いびってきた話は聞いているわよ?」
うう…紅子さんはナイーブだし、茜さんはわたし以上に毒舌だし、なんか今回の2人はすご~く絡みにくいです。でもわたしめげません、頑張ります!
「そうやって愛嬌あるように振舞っても無駄よ、どうせあなたみたいなモブキャラは本編でまともなイメージを作ることさえできないんだから。大人しくこの番外編のSSで本編からのゲストへの呪詛を溜め込んでいればいいわ」
モブキャラ…まともなイメージを作ることさえできない…なんだか今にも心が折れそうです、助けて雪人~(泣)
「へぇ、垢抜けない格好のくせにいっちょまえにオトコがいるんだ? まぁどうせ、あんたに相応しい冴えないお子様なんでしょうけど」
ゲストだと思って下手にでてりゃつけあがって…雪人への侮辱は絶対に許しません! 今すぐ雪人に土下座して謝ってください!
「天満さんお願いだから茜さんのドレスをそんなに力強く引っ張らないで、修繕費が洒落にならない額になるんだから! それから茜さんも百歳以上も年下の相手をあんまりいじめないでください、正直大人気ないです」
「なによ、ちょっと源司さんに優しくしてもらえるからっていい気になるんじゃないよ。あんたみたいな下っ端が置屋の管理者を務めている私に口答えするんじゃないよ!」
あ~なるほど~茜さんが紅子さんに対する風当たりが強いのってそういうことだったんですね~。仕事一筋に生きて婚期を逃したバリキャリの人が、学歴や職歴では自分の足元にも及ばないけど優しい旦那さんとかわいい子どもに囲まれた人を羨むのと同じ心境になっているんですね~(笑)
「そっちの眼鏡の小娘も調子に乗るんじゃないよ、あんまりふざけたことを抜かすと血を吸うよ?」
きゃ~怖~い。あ、でもわたしが吸血鬼になってずっと若いままだったら雪人も喜んでくれるかもなぁ。茜さん、わたしいつでも転化させてもらってもいいですよ(笑)
「冗談じゃないよ、あんたみたいなのを転化させたらそれこそ一族の名が廃るってモンさ。そう思うだろ、紅子?」
「天満さん、やっぱり人間として好きな人と一緒に歳を重ねて行く方が幸せだよ。私はもう斎と同じ時間を過ごすことは……」
紅子さん、自分で言っておきながら泣かないでくださいよ(汗) あ~なんか今回は本当にやりにくい(怒) 会話の主導権を握ったと思った途端、急にこういう風に落とされてしまうんじゃテンポが掴めないわ!
え、もう終了の時間? 待って、まだ今回1つも質問してないじゃない。源司さんに紅子さんが攫われた時の詳しい話とか、政所とか置屋といった紫水小路の組織の解説とか、そもそも紫水小路ってなんなのかとか…え、そういう質問は本編で後々触れるから訊いちゃダメ?
ちょっと、今回折角ウツセミの2人が来てくれたから少しは本編の核心に触れるような質問を考えてきたのに。まだ今回は何もインタビューらしいことしてないってば! ねえ、ちょっとなに終了の合図を出してるのよ?!
「それではみなさん、また次回。しーゆーあげーん♪」
え~紅子さん、それわたしの台詞ぅぅっ。一番の見せ場を横取りしないでぇぇっ(泣)