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365日のアマリリス

右へ左へ 目盛はブレる

作者: 紫藤くらげ
掲載日:2026/04/03

盛大なため息が出た。今では珍しいであろうアナログの体重計の針が、左右に振れて動かなくなった時、奴は私に現実を突きつけてきた。1ヶ月程前は、半年間で4キロ落ちた喜びに満ちていたはずが、その日から体重計に乗ることを辞めたのだ。その結果が…この有様だった。


元に戻っている。いや…増えている。


原因は何だったんだと悩むことはなかった。分かり切っていることだから。単純な食べ過ぎと運動不足。ただそれだけだ。

体重が落ちたと喜んでからというもの、減ったから大丈夫、このくらいなら大丈夫と、気が大きくなってあらゆるものを我慢しなくなった。毎日していた30分間の筋トレも体重が落ちていくに連れて少しずつサボるようになっていった。

その結果が「これ」だ。

自業自得でしかなく、誰のせいだと言われると、私だと答えるしかない程に原因は明確だった。


(流石にまずいな…)


出来る限り軽くありたいと、全裸で体重計に乗ってみたものの、結果は惨敗。鏡に映っている下っ腹はぽっこりと膨れていて、私はがっくりと肩を落としながら部屋着に着替える。


(ほら、あれだよ。髪の毛濡れてるし、本当はもう少し軽いかも)


普段はネガティブ思考を爆発させるくせに、こういう時だけ都合良くポジティブ思考に切り替わる。己に甘くなったポジティブは、極め付けにこうなるのだ。


(明日から頑張ろう)


冷凍庫からアイスを取り出して、一口かじりついた。口の中に広がる甘味は何とも罪深い味がした。時刻は0時をとうに過ぎていた。


はい、太りました。自分に甘くいた結果です。ダイエット頑張ります。

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