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上の階層

 地図が完成したので、鍵のあるお部屋へ行くことができます。


(北)

 ┏━┳━┳━┳━┳━┓

 ┃→|→|↓|B|↓┃

 ┣―╋―╋―╋―╋―┫

 ┃↑|B|→|↓|←┃

 ┣―╋―╋―╋―╋―┫

 ┃B|↓|B|↓|B┃

 ┣―╋―╋―╋―╋―┫

 |K|←|←|←|←┃

 ┗━┻━┻━┻━┻━┛(東)

 おめでとう、第一階層クリア!


 けれども、オチャコを悩ませる問題が、一つ残っていました。


「ねえ光男さん、あたしたち、どこにいるのかしら?」

「ここは角部屋だよ。なぜなら、この部屋の扉は二つだけだからね。南西の角は、鍵のある部屋で、向かうべき目的地だから除外できる」

「あっ、そうね。だけど、三つの可能性が残るわ。どれかしら?」

「それは方位磁針を使えば、分かることでしょ」

「さすが光男さん、頭がいいわ!」


 オチャコは、床に置いてあるコンパスを見つめます。


「扉は、南側と西側にあるのね。だから、このお部屋は北東の角よ」

「そういうことだね」


 現在地が分かったので、これで移動することができます。

 オチャコは、ニホンザルの姿になった今でも、デートの時はいつも愛用しているショルダーバッグを肩に掛けたままだったので、ライターとコンパスとタブレットの説明書を、そのバッグに入れます。

 そして、右手にオイルランプ、左手にタブレットを持って出発です。


 ・  ・   ・


 爆弾のあるお部屋を避けながら進み、南西の角に到着しました。

 床に鍵が落ちていたので、オチャコが拾います。それには、プラスチックの札がついていて、漢字の「一」が書いてありました。


「なんの鍵かしら?」

「分からないけど、必要になる時がくると思うよ」

「そうね」


 オチャコは、鍵をショルダーバッグの中に入れました。

 このお部屋には、西側に扉があります。それは鍵を使うまでもなく、開くことができました。

 お部屋から外へ出ると、上に向かう階段がありました。オチャコがオイルランプで照らしながら、慎重に一段ずつ進みます。もちろん、犬の姿の光男さんも、オチャコの後についてきます。

 階段を上がりきったところに、扉があったので、開いて先へ進むと、またお部屋になっていました。


「えっ、迷宮はまだ続くの!?」

「下の階で地図を完成させたら、《おめでとう、第一階層クリア!》と表示されたでしょ。だから、ここは第二階層なのだろうね」

「そっか、迷宮は塔になっているのね。よし、この階層もクリアしよう!」


 オチャコは、持ち前の明るさと勇気で、いつものように張り切ります。

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