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最後まで

「ヴェガスクールの…?」驚くミドリコーチ…


「貴方達!こっちへ来て皆さんに謝罪しなさい!」ジュンコーチが珍しく声を荒らげると俯きながら二人の学生が姿を現した…


「あっ!ケリーやんか!アンタ早くウチの関係者パスを返してや!知り合いの子に会いたいからって…本部にバレたらウチが怒られるやんか…」


ミドリコーチはヴェガスクールのコーチと学生の会話で大体の事情を察した…

「なるほど…コーチ、それで衣装は出て来たのですか?」


「…申し訳ございません…申し上げ難いのですがもうリカさんの衣装は燃えてしまったそうです…」


「何やて!まさか…ケリー…ハーディー…アンタら…?」


二人は大粒の涙を流しながら頭を下げた…

「ご、ゴメンなさい…私達…大変な事を…」


「どうして…?」ミヤは涙を浮かべて二人の前に歩み寄った。「貴方達どうしてそんな事…」


「ミヤの彼氏を他の人に取られたくなかった…そうよ…」ミヤはジュンコーチの言葉に驚いた。「彼氏…?まさか…!」


ミドリコーチは一つ大きなため息をついた。「なるほど…ダイスケ君とリカさんが仲良くしてるのを見たのね…」


「そんな!ダイスケさんと私は…」


ジュンコーチはヴェガのメンバーに向き直って「仕方ありません!ヴェガスクールは出場を辞退します…この事が公になればスクール全体にも影響が出ます…私も今季でヴェガとの契約が切れますし、指導者である私が責任を取って辞任して責任を取ります…ミヤ…カオリ…マイ…貴方達にも迷惑をかけるわね…ゴメンなさい…」三人のエリジブルは全てを失ったかのような表情で俯いた…その場で立ち尽くしていたハーディーとケリーも大粒の涙を流した…




「待ってください!」ダイスケが叫んだ…


「それなら僕に責任があります!彼女達は何も悪くない。彼女達は今日の為に辛い日々を乗り越えてきた…どうか最後まで…最後までやらせてもらえませんか…お願いします!」



ダイスケはジュンコーチとミドリコーチに深々と頭を下げた…



…ミキとカオリは黙って残っている数枚の紙にサインをし始める…リカとミヤとマイもすぐにサインを書き始めた…


ミドリコーチは微笑んでシズカを見た…同じように彼女は微笑みながら頷いてダイスケの肩に手をやった。

「ジュンコーチ、とにかく今は出来る事をやってみましょう…後の事を考えるのはそれからでも遅くないわ…」そしてジュンコーチにもダイスケのアイデアを説明した…


ダイスケは俯いているケリーとハーディーに向かって頭を下げた。「君達も協力して欲しい…時間が無いんだ…お願いします…」

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