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デッドヒート

ミキとカオリの争いの様子を見ていたマイは「やっぱり…私はパスするわ…競争なんてスケーティング以外には興味ないしね!」と言い放った。

マイのその言葉を聞いたミキは「じゃあ…チーム分けはどうするのよ…ヴェガは二人、こちらは四人じゃないのよ…」

「そんならウチのチームに…」カオリはニヤリと笑ってダイスケの腕に手を回した。

「な、な、何だよ…」「この兄ちゃんを貸してもらったら万事解決やな!おっと!敵チームやからって手を抜いたらアカンでぇ!頼りにしてるわなぁ〜!」

カオリの行動にみんなが絶句して目を丸くして驚いた…が、たかが遊びでしょ!と言わんばかりの彼女の表情に誰も文句を言える者はいなかった…



こうしてヴェガとアルタイルの対抗リレー競泳はヴェガチーム…カオリさん、ミヤさん、それから僕の三人とアルタイルチーム…ミキ、リカ、ノブの三人で行う事となった…


スターターはマイさんが仕方ないなぁといった表情を見せながらも務めてくださるようだ…「オンユアマーク!レディー…ゴー!」


ミキとカオリさんが同時にプールに向かって飛び込む…しかし、カオリさんのその瞬発的な跳躍力に誰もが驚いた。スタートで体一つ分抜け出したカオリさんはそのままリードを保った…


「ふっふ〜ん!瞬発力ならウチやで!ウチのスピードに乗ったジャンプは誰にも負けへんで!」必死に追い上げるミキは「やるわね…中堅!確かにこのままじゃキツイわね…スイムはバランス良く手足を動かさないと足だけ強く蹴っても早く泳げないわ…待って!そうよ…足だけで強く蹴るからダメなのよ…!」

スイムから自分のスケーティングのコツに気づいたミキはズルズルと遅れ始めた…


ノブがリカに声をかける…「ねぇ…リカちゃんは泳ぐのは得意なの?」「いえ…私、泳ぐの初めてで…」そう言いながらリカはブレスフォンの動画を一生懸命見ていた。「た、大変だよ?それじゃあ泳げないじゃない!」「大丈夫です…なるほど…筋肉の動きは…一定のリズムの動きの中で息継ぎをするのね…」リカの落ちつき払った態度にノブも

「ねぇ…本当に大丈夫?君がそういうなら…」と首を傾げながら、ブレスフォンの画面を見つめているリカを眺めた…


カオリはもう反対側のプールの端に到達しようかというところである…彼女は上手く頭を体の内側に丸めるようにしてスムーズなターンを決めた…そして優越感を感じながらミキとすれ違った…「フン…」


スタートダッシュ、そして自分のスケーティングの事を考えてしまってミキはカオリにかなりのリードを許してしまっていた…

「何とか早くリカさんに繋げないと…」



そして、リカがスタート位置に着くのを待たずしてカオリさんがタッチするのとほぼ同時に綺麗なフォームでミヤさんがプールに飛び込んだ…「バッシャアアアン!」


ノブがリカに声をかける…


「リカちゃん!ミキが来たよ…急いで!」


リカは頷いてスタート位置に立った…

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