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フィギュアは何処に?

ダイスケが寝息を立てている横でテーブルの上のブレスフォンはネットワークアクセスを開始する…高速で流れる画面の文字…それを見つめる緑色の瞳…




カーテン越しの明るく白い光に照らされて僕は朝を迎えた…「う…うん…」

寝返りをうって腕を下ろしたところに…

「プニュッ…」柔らかい感触を感じた…

「何だ?」小説や漫画だといきなり横に可愛い女の子が寝ていて…ええっ!


僕は目を疑った…僕の横に確かに女の子が寝ている…そして見えている限りではどうも服を着ていなさそうな…それにしても可愛いな…でも…この子何処かで見たような…


僕がじっと顔を見つめていた時、彼女の目がパチッと開いて僕を見た…「あっ!おはようございます…」「お、おはよう…」彼女は布団から出ようとしていた…「ちょ、ちょっとダメだよ…」僕は彼女の腕を掴んだ。


「…どうしてですか?」「だって…その…服を…着てないんじゃないか?」「ああ、だってあの服ゴワゴワして気持ち悪いんですよ…」彼女が指差したその先には脱ぎ散らかしたフィギュアの服があった…というか、僕は大事な事に気付いた…


…無い。昨日システムと一体化してしまったフィギュアが忽然と消えてしまった…


泥棒?…じゃあ一番事情を知っていると思われる人が僕の側にいる。


「ねぇ?キミ…あそこにあったフィギュア知らない?」彼女は笑顔で「はい。知ってますよ。」と返事をした。「どこに持っていったの?」彼女は少し難しそうな顔をして「イヤだなあ…ここにあるじゃ無いですか?」と自分のいる所を指差した。「キミが持っているって事?」「持っているっていうか…」


どうも話が噛み合わない…


「と、とりあえず、服を着てよ。」「持って無いんです。」「じ、じゃあ…」

僕は彼女に自分のTシャツとトレーニングウェアを渡した…


「これしか無いんだ…ブカブカだと思うけど…」「…分かりました!」

彼女はベッドの上で着替え出した…

ダイスケは真っ赤になって背中を向ける…


「キ、キミは誰なの?どこから来たの?」

「…ゴメンなさい…本当に分からないんです…」彼女は悲しそうな声で話している…


ハッ!僕はよく小説や漫画にある「記憶喪失」というワードを思い出した…


まさか…この、家も分からなくなってここに…


僕は自分の思考をフル稼動させて考えた。

まず、どうにかしなきゃいけない事は二つ…


一つめはシステムがフィギュアに取り込まれてそのフィギュアが行方不明になった事。

そしてもう一つはここにいる彼女をどうするか…惑星警察アルタイルポリスにお願いするべきなのか…?


そして導き出された僕の答えは…


「もしもし…シズカさん? 昨夜はどうも…

色々大変な所、申し訳ないんですが兄貴から預かったシステムがマズいことになって…


後、もう一つ相談したい事があるんです。すみませんが僕の部屋まで来て貰えませんか?」


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