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見様見真似

僕はホワイトフローリングのリンクにリカと降りてみる…コーチが背後うしろから

「ブレードのスイッチをオンにしてね!」と声をかけて下さった…


僕達の生まれる前…もともとフィギュアスケートは氷の上を滑るスポーツだったらしい…でも、リンクをエッジで削っていくからどうしても後から演技を行う者に負担がかかってしまうのをホワイトボードの床…ホワイトフローリングの上を特殊な樹脂のブレードで滑っていくという方法が開発された…さらにブレードにマグネットが搭載されて体重をかけた方と逆に反発力を生みだす装置により、アイスリンクと全く同じで色々な演出が楽しめるようになり、アイスショーやスケーティングは今や、アルタイルだけではなく、ヴェガやデネブでも多くの人に楽しまれている…


僕は手すりから手を離して少し前に体重をかけてみた…ホワイトフローリングの上をゆっくり滑っていく…「あはは…リカ…滑れたよ…楽しいよ!」「ダイスケさーん!」そんな僕を見ていたリカは笑顔を見せて、手を振ってくれた…そして彼女は隣のリンクで練習しているエキスパートクラスの練習に目をやるとそこで滑るミキのスケーティングをずっと見つめている…


「ダイスケさん!」リカに呼ばれて僕はもう一度彼女のいる場所まで戻った。

「どうしたの?」「ちょっとブレスフォンを貸してもらえますか?」「ああ…いいよ…」

僕は腕からブレスフォンを外してリカに渡した…


彼女はブレスフォンを伸ばしてネットワークに繋いだ…そして画面を見つめる…


代表選手エリジブル達のスケーティングの動画が投稿されたアプリからスピンの動画をリカは見ていた…


そして、ブレスフォンを左腕にはめると「…よっ…と!」彼女はフローリングを蹴って滑り出した…腕を伸ばし、遠心力をつけてその勢いを上半身から下半身へスライドさせる…

リカはくるくるっと綺麗に回り出した…


僕はリカのスケーティングにただただ驚く…


コーチは「あら…あの子…初心者って言わなかったかしら…?」


「コーチ…」ミドリが振り返るとそこにはミキの姿があった…


「部外者になめられてどうするんですか…

今、サークルが大変な時だっていうのに…

私が、ガツンとやってやりますよ…」



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