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僕は過去に帰る。

作者: 七瀬

 僕の名前は、「葛上ヒサオ」45歳になる。クズだって言われてる

みたいで物凄く僕にとっては...? この名前が凄く嫌いだ!


まぁどうでもいい話だけど......? そんな冴えない僕が、ネットを

みていると? ある『都市伝説』なのかな? 


 内容は...? 〇〇県の〇〇と言う場所で、人里離れた山奥にあると言

われる! 『バス停』そのバス停はたまにしか? 出てこないらしい。

そして、そのバス停で、バスを待っていると? 一台のバスが来るんだ

けど? 型も古いバスで、明らかにおかしい。 それにバスの中には、

他に乗客もいて、本当に不思議なのは...? いつの時代の人って思う人

が乗っている。 いろんな人がいるよ。着物姿の人や70年代風のパンタ

ロンスーツを着ている人、宇宙服みたいな格好の人もいたらしい。


 これって本当なのかな? 僕は確かめたくなった。だから、僕は休み

の日に、ネットで調べたその場所に向かった。

 勿論! そのバス停自体が出て来るかも? 相当賭けに近い。それでも

僕は、自分の眼で確かめたいと思った。


 ~~~


 そして僕は、その書かれていた場所に着いたけど......? 僕の賭け

は? 当然のように一瞬で終わった。 「ある訳ないよ~ いろんな人た

ちが来ても? 出会えないバス停なんだから。」って思った。


 僕みたいな、冴えない男がふらっときて、簡単に 「あぁ! あった!」

そんな事がある訳がない!


 でも戻るにしても、山奥だからバスが1時間に1本しか来ないじゃないか!

仕方がない。せっかく来たけど戻る事にしよう。


 そうやって? 帰る為のバスをバス停で待っていると? 1台のバスが

来た! でも...何かおかしい? 時間より早いし、バスがボロい感じが

するけど......? 取り敢えず僕はバスに乗り込んだ。中に入って思っ

たのは? お客さんは僕以外、誰もいなかったんだけど? 運転手の制服

が、今どきの感じじゃない。それに、髪型とかも? なんかイマドキじゃ

ないんだよな~


 そう言えば...? どこどこ行きって? 書いてなかったけど? ひょっ

としてこのバスが!? ネットで書いてたバスなのかな?


 そんな事を考えていると? 物凄い睡魔が僕を襲う。気がついた時には、

僕は寝ていて、既に何処かにバスが止まっている。運転手もいなくなって

いて僕は降りた。


 何処か分からないところをひたすら歩いていると? なんだか懐かしい

ようなそんな場所に辿り着く。「僕の実家だ!」


 ......と言っても? 僕の両親は、僕が5歳の時に二人とも亡くなって

いて、僕はこの家を捨てて今では、都会に出て一人暮らしをしている。


 もう、実家のあった場所には親戚もいないし、頼れる人もいなくなって

いたから。でもなんで! 今更ここに来たのか?


 それに、既にこの家は誰も住んでいないのだろうと僕は思っていたから。 

僕は、興味本位で実家のドアを叩くと...? 1人の女性が出て来た。僕は、

その女性を見てびっくりした。どうしてなら...? 若かりし 『母親』

だったから。それも、僕を見た母親は? 今の僕に向かって言った言葉。

 

 「おかえり! 早かったね、ご飯が出来ているよ。」

 

 僕は戸惑っていた? 子供の時なら未だしも、大人になった僕に母が言

っている事? 僕が5歳の時に、亡くなっている母親。


 嬉しいような、驚きや不安やいろんな感情が交じりあった。もう二度と

会う事が出来ないと思った人だ! 気が付くと? 僕は涙を流していた。

もっと、母親に甘えたかった。もっと構って欲しかった。そんな想いがあ

ったから。


 僕は素直に家の中に入った。入ると懐かしさが蘇って来た。昔のまんま

だ! ちゃぶ台に母親の作ったご飯があった。母の作るご飯は、めちゃめ

ちゃ美味しい。品数も凄くあって、料理上手な母のご飯。


 まさか!? また食べれるなんて! 「嬉しい!」


 僕と母がご飯を食べていると? 男性の声が 「ただいま!」

父親の声だ! そして父も僕に、「ヒサオ! 帰っていたのか?」と言い

ながら? 僕の頭を撫でた。 何も変わっていない! 5歳だった僕に、

よくしてくれた事だ! 父の口癖のようにその後は、僕の頭を撫でる。

 僕は、涙が止まらなくなった。でも、父も母も、僕がなんで泣いてい

るのかわからないみたいだったから? 

 

 「なんかあったのか? 何でも聞くから言ってみろ! 俺はお前の親

なんだから。」

 「そうよ! 何かあったらいいなさい! 親は子供の心配するのが

仕事なんだから!」


 ますます、涙が止まらなくなった。僕は幸せだったんだ! 父さんや母さん

からたくさんの愛情をもらって愛されていた。


 僕は、『忘れていたモノ』を見つけ出したのかもしれない。


 なんだか僕は和んでいた。久々に感じる幸せな気持ちで溢れていた。

そうすると? 少しウトウトとしていて.......。


 気が付くと? 待っていた 『バス停』で寝ていた。僕は夢でもみて

いたのかな? そんな事を考えていると......?

 バスが来た。そのバスに乗って、僕は1人で住む家に帰った。


 「でも? 僕は1人じゃなかった。ずっと...。」 そう心から思えた。

だって! あんなにも、父や母に愛されていたのだから......。 




 




 



 




最後までお読みいただきありがとうございました。

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