討伐隊
村に着くと、向こうの村長と、何人かの村人が迎えてくれた。
「イサも討伐隊に入るようになったんだねー」
赤髪の少女が出てきた。コロナだ。
「ああ。そうだ、マリから手紙預かってるぞ」
鞄から手紙を出し、コロナに差し出す。
コロナが嬉しそうに家の中へ持っていくのを確認してから、村長へ訊く。
「いつ出発なんだ?」
「明日の早朝だ。発生源は近いから、早く討伐が終われば昼までに帰ってこれるだろうな」
そんなに近いのか。討伐するにはありがたいが、それは被害も大きかったということだ。
結構襲われる回数も多かっただろうな。
当たり前のような思考を巡らせていると、討伐隊の他のメンバーがやって来た。
「よっ、イサ」
四人とも見知った顔だ。なんせ家の村の近くの討伐に何度も来てくれたからな。
話しかけてきたのは青い髪の、クラッドという男だ。レイニービレッジ代表だ。眼が前よりましてきりっとしている気がする。弓を背中にかけている。
その隣に赤髪のレイザ。サニービレッジの村長の弟だったっけな、長剣を腰に吊るしている。トレードマークの様な無精髭。こちらに笑顔を向けて手を挙げている。
「イサ、まさか討伐隊になるなんてね。」
緑の髪のエリ。杖を持っている。長髪を流して、腰辺りまで来てしまっている。相変わらず長い・・・。ブリーズビレッジ代表だ。
「槍使いがいなかったから、丁度良いかな」
最後に銀髪のロウガ。スノウィビレッジの人だ。本を持っている。回復魔法やらなんやらの呪文が書かれているらしいが。
「こんな形で協力することになろうとはな・・・」
彼らには色々と恩がある。出来るだけ返しておきたい。
「宿に部屋が空いてるから、そこに止まって行けとさ」
レイザが言った。
カノはいつの間にか部屋へ帰っていたらしい。どうりですぐにいなくなったわけだ。
言われるがまま宿へ向かった。
その夜。
部屋の前の廊下を誰かが通り過ぎる気配がし、扉を開けた。
すると、階段の方へ向かうカノの姿があった。
「おい、どうしたんだ」
夜逃げでもする気か・・・と、冗談で言おうかと思ったが、また殺気がやばそうなので、やめる。
「何って、狩りに行くだけ」
夜中まで鍛錬する必要あるか、というか寝ろよ。
しかし、俺はというと今日は妙に寝付けない。
「あんたは一体何をしてんの。」
気配がしたから扉を開けただけだ。
するとカノは何も言わず、降りて行った。
何だか俺も出かけたくなったので、ラピッドラビという兎を森で数体狩ってから寝た。