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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

悪魔と彼女の狂気

作者: 零煉

初めましての方は、お初にお目にかかります。

WAR DOLLからいらっしゃった方は、こんにちは。

今回は詩・・・という感じの物語です。

初なので色々とぐちゃぐちゃでごめんなさいm(_ _)m


それでも読んで下さる方は

ココロからありがとうございます(_ _)

 




 彼女は深い傷を負っていました





 こんな傷を負うくらいなら  何処かを骨折したり  何所か身体の一部が壊死したりする方が




 

 良かったのに





 海底は奥が深く  底なんて未知数で  計り知れないように





 其の傷もまた奥深く  底が見えずに  治す術なんて在りはしない…………
















 学校の帰り道  或る悪魔が彼女に囁きかけました





 「其の踏切の真ん中に立っていてごらん?  君の求める安らぎがもうすぐやってくるよ」




 

 家の中で一人閉じこもり  其の彼女に悪魔は語りかけました





 「筆箱の中を覗いてごらん?  其の中に君を解放してくれる道具が入ってるはずだから」





 でも彼女は悪魔の言うことに  耳を傾けませんでした





 踏み切りの真ん中に佇んでいれば  何れ電車が来るだろうし





 筆箱の中には  カッターと鋏しか  入っていない





 人間は  死ぬことが  怖いのだから





 彼女自身  死ぬことがとても怖かった





 今の苦しみに比べて  死ぬという痛みの方が





 嫌だ
















 或る時見かねた悪魔が  彼女に言い聞かせました





 「君は此の世界が  大嫌いなのに





 どうしてまだ迷っているの?





 君は生まれてくる場所を間違えてしまったんだ





 でも途中下車してもまた乗り直せるよ?  また切符を買いに行こうよ





 今度はちゃんと正しい切符を買って  正しい駅で降りよう





 怖がることなんて無いよ  痛みなんて  ほんの一瞬だから





 注射を受けるほどの  小さな小さな痛みなんだからさ」





 さあ、と悪魔は笑みながら  闇のような手を差し伸べます





 それでも彼女は  首を縦に振りません





 そのことに眉を顰めた悪魔は  筆箱の中からカッターと鋏を取り出しました





 「君をもっと絶望させてあげるから  もっともっと  死にたくなるようにしてあげるから





 君の真実を  解き放ってあげるから―――――――――――」





 











 或る時  学校の皆が惨死していました





 或る者は  腹を裂かれ





 或る者は  首を飛ばされ





 或る者は  脳に一撃を食らって  中身が流れ落ちていました





 其の光景を目の当たりにした彼女に  傷は見当たりません





 唯  目の前に  身体中を血塗れにした悪魔がいました





 右手には  赤黒いカッターを





 左手には  粘着質な鋏を持っていました





 悪魔は恐ろしい笑みで  彼女を此処で待っていました





 彼女は首を横に  全てを否定するような双眸で  息を荒げていました





 「君は  こういうの嫌いだったかな?  ねぇ?





 ――――――――違うよね?」





 異様に静まりかえる  廊下





 其の怯えた彼女の目は  否定  の文字ばかり





 何もかも信じられないと  ありえないと  全てが嫌なのだと





 否定ばかりを繰り返して





「――――――――これ(・・)は  君がやったんだよ?





 僕のことを散々悪魔呼ばわりするけども  





 僕は  悪魔じゃない





 君だ」





 ギョロギョロと動き始める彼女の目。





 「君は  全てが恨めしくて  憎くて  異常なまでの  被害妄想をして………





 人殺しにまで  手を染めた





 君こそ  本当の





 『悪魔』だよ」





 違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う――――――――――





 「僕は  もう一人の君





 だから  僕が何かを殺したのなら





 それは  君が何かを殺したのと同じだよ?





 君が此の世界が嫌いなら  僕の世界へおいで





 もう此の世界に  未練は無いだろう?





 本当の  真実のココロを  今ここで曝け出しただろう?





 ―――――――――死にたくないじゃなくてさ  





 復讐したいって  言えばもっと  此の世界に絶望できたのに





 出来ないのなら  早く僕にその真実を伝えればよかったのに





 ―――――――――そうしたら  もっと苦しみを味わわずに済んだのにね





 ―――――――――そうしたら  もっと早く死ねたのにさ」





 悪魔は  哀れみの目で  彼女を見ます





 否定の文字が  まるで緊張が解れたみたいに解かれていく





 違う違う違う違う違う違う違う違うちが………





 怯えた相貌が  じっと悪魔を見詰めました





 にぃ…と笑う其の悪魔は  闇の手を  もう一度差し伸ばします





 涙目になった彼女は  ゆっくりと  力なく手を重ねました
















 いつの間にか





 空が横を掠めていました





 いつの間にか





 気持ちよく  両手を広げていました





 ふと  私は思いました





 あの悪魔は  誰だったのだろうと





 自分自身  君自身だと言っていたけれど





 やっぱり  私には  人殺しなんて出来ないのだから





 だから  あの悪魔は  誰だったのだろうと





 疑問に思ったのです





 もうすぐ  地面が此の身体に  衝撃を与えるのでしょう





 でも   『痛みなんて  ほんの一瞬だから





 注射を受けるほどの  小さな小さな痛みなんだから』





 そう  だから全然  怖くなんか無くて





 むしろ





 甘い果実を手にするように





 飢餓に苦しむ中  食べ物を  一欠片でも見つけるように





 何かに目覚めるように





 それを  其の瞬間を





 待ち望んでいるのです
















 それにしても  本当に





 あの悪魔は――――――――――――………。




ここまで読んで頂きありがとうございます!!

この詩はここで終わり・・・かどうか私自身も分かっていません。


もしも、もしも続きが読みたい!!という希望があれば、

それは絶対に続編書きます!!

なので・・・皆様、よろしくお願い致します(_ _)

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