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私の成長記録  作者: 瑞雨
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16歳と17歳の間


気づけばいつも隣にいたりっちゃん。生まれた時からのお隣さん。


小さいりっちゃんを私は弟を見るような目で接してきた。勿論私も見た目はりっちゃんと同じだったけれど。でも、17歳の記憶がある私からしたら、3歳だった時も、5歳の時も、小学生になった時も中学生になった時も、やっぱりりっちゃんは小さな弟で、私にとっては家族みたいなものだった。



奇妙な体験をしている私にとって、恋愛なんてできるものではなくて、17歳から成長しないままもう一度子供からやり直してる私には、この生活をしている以上、一生恋愛とは無関係な人生を送るんだろう、と思ってた。



私がなにより恐れているのは、17歳を越えることだった。


17歳のまま成長が止まり、また17年を過ごして、合計で34年も生きているのに社会のことは全くしらない私が、大人になんてなれるのか心配だった。


いつも同級生たちを子供扱いし、自分は大人だと言い聞かせてきたのに、いざ大人になろうとしている自分が怖くて堪らなかった。私は全然大人なんかじゃなかった。いつまでたっても17歳のまま成長してなくて、周りが成長してるのに気づけなかった。


りっちゃんはいつまでも小さなりっちゃんではなくて、私よりずっとずっと大人になってて、いつの間にか私の方がりっちゃんに甘えて、依存して、りっちゃんには私がついてないと、なんて馬鹿な勘違いをして。


子供なのは私の方だったのに。




いくら34年分の記憶があったって、私はまだ17歳。それより未来のことなんて、てんで分からない。だから、大人ぶる必要なんてなかった。


りっちゃんが私を好きでいてくれるなら、私は素直にそれを受け止めたらいいんだよね?


りっちゃんは小さな弟なんかじゃなくて、立派に男の子なんだもの!


あ、また子供扱いしてる。


りっちゃんは男の子じゃなくて、男の人になってる。私のお姉さん目線はまだまだ治りそうにもないみたい。でも、まぁいいよね。私がりっちゃんを好きなことには変わりないんだもの。それに!ほら、あれみたい。源氏物語!逆光源氏ってね!




りっちゃん!立派なお嫁さんになってね!(あれ?)



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