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エンゲブラ的短編集

【2分で読めるショート】今日も王家の兄妹は、お互いの縁談を潰し合っている模様です。

作者: エンゲブラ
掲載日:2026/06/10

「本当に彼奴あやつら兄妹ときたら……」


王は、深い溜息をついた。

心底うんざりといった感じに。


王子と王女による小競り合い。

お互いの縁談をことごとく破談へと持ち込む、兄妹の戦争。


「いったいどこで育て方を間違えたのだ」と、王は王妃に問うた。


「本当、仲のむつまじいこと」


「いったい、どこがだ!」


王妃のどういった皮肉なのかも理解出来ぬセリフに、憤慨する王。

しかし、王妃は涼し気な表情で、王とは視線も合わさず、明後日の方向を見ていた。王は立ちあがり、部屋から出て行くこととなった。


王女と王子は、腹違いの兄妹であった。

王女は王妃の実子であるが、王子は側妃の息子であった。


本来、この国には側妃は設けないという決まりがあった。

しかし、王は従妹でもある公爵令嬢と、王妃との婚約後も、隠れて付き合い続けていた。そして、彼女は王妃よりも先に子をはらみ、出産した。―― それが先の王子である。


王妃は、深い失望を覚えた。

しかし、翌年には王妃も子を出産した。

それが王女である。


王妃は、窓の外を眺めながら、ひとりつぶやいた。


「まあ、よいのではなくって?

あの子たちは()()()兄妹でもないのだし……」





―― Fin.


答え)種も違う。


ネタバレ解説)遺伝子的にも「赤の他人」の兄妹が、お互いの縁談を破断させ合い、裏で愛し合っているという構図。

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