清水暁人
始まりはドアーズ。
ビートルズ・フリークの父の雑貨店で、バイトの女性が勝手に流していた。
頭のおかしい歌詞とうねるキーボード。
まるで別の店になってた。
サイケはとうに過ぎたポストパンクの時代のイギリス。
その時に限ったことじゃないけど、みんなどうかしてた。
俺はのまれてしまった。
熱に浮かされ歌い出す。
もっと、何かを⋯⋯!
足掻いているのに手が届かない。
なのに、何もしなくても手に入れている奴がいる。
ひとつ年上の従兄。
同じ所に立っているのに、何故こんなに違う?
十五歳から母が住む日本で暮らすことになった。
それまではイギリス人の祖母の家で育った。
高校の同じクラスの髪の毛を立てた奴と意気投合した。
「清水暁人、アキだ。よろしく」
「俺はジェイと呼んでくれ!」なんてカッコつけたバカ。
そんなジェイと組んだバンド、『セデューサー』。
リズム隊は流動的でいつもてんでバラバラ。
うだつの上がらない学生バンド。
たまたま伯父に呼ばれて、学校帰りに従兄の河原京也の家に行った。
彼の周りには私立高の品の良さげな友人たち。
京也がヴォーカルで他の三人と組んでるそうだ。
和気あいあいと話す四人。
ムカついた。
そう、顔に出たんだろう。一人だけ少し毛色の違う奴に見られた。
慌てて笑顔を作る。
嫌ってなんかないよ。
疎ましいだけだ。
この二人(主に暁人)がドロドロします。
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