音色は声色に恋をする
高校2年の春、静かな教室でひとりギターを奏でていた凪砂光の前に現れたのは、同じクラスの少女・早苗日菜。
何気ない会話と、一緒に鳴らした一音――それが、ふたりの関係の始まりだった。
音楽を通じて少しずつ距離を縮めていく中で、光は日菜の優しさと透き通る歌声に、日菜は光の不器用ながらも真っ直ぐな想いに惹かれていく。
だが、過去のトラウマやすれ違いが、互いの想いに影を落とす。
それでもふたりは、音楽と向き合いながら、自分の気持ちを言葉にしようとする。
これは、ひとつの音から始まった、心と心が重なっていく恋の物語