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ロザリーの評判、知らぬは本人なり

「あっ! 発芽してるわっ!!」


 配合した種を植えて1週間後、芽が出たのを確認して私は嬉しくなった。


「研究は上手くいってるみたいだね」


「セリオさん、見てください! 種が発芽したんです!」


「おめでとう、でもここからが大事だよ」


「そうですね、適切な温度と天候、それに害虫に気をつけないと……」


「ははは、だいぶ慣れてきたね。 感情の起伏が激しくなってるよ」


「あっ……、すいません」


 セリオさんに指摘され恥ずかしさで顔が真っ赤になった。


「いやいや、貴族の仮面を被っているより感情を表に出す方が人間性があっていいと思うよ」


「ありがとうございます」


「あっ、公爵から手紙が来ているよ」


 セリオさんから手紙を渡された。


「ん〜……、え?」


「何か書いてあった?」


「何故かわからないですけど私の評判が良いそうです。 お見合いの話が多数来ているみたいで……」


「へぇ~、モテるんだね」


「そんな事ありませんよ、社交の場に出ても壁側にいる事が多かったですから」


「公爵令嬢なのに?」


「私、目立つのが好きじゃないんです。 こうして自然と向き合っていた方が性に合ってる、と言いますか……」


 殿方に声をかけられる事も無かったし社交界で話題になる事も無かったから何故見合い話に来ているのかよくわからない。


「やっぱりアンヘルシアローズの影響かもしれないね」


「はい?」


「あの薔薇、貴族の間で人気があるみたいだよ。 公爵令嬢である君が作ったというのも理由の1つだろうね」


 そんな事になってるとは知らなかった……。


 でも、手紙にはお父様が適当な理由をつけて断っていると書いてあるので問題はないだろう。


「そういえば王太子様の婚約者は決まったんですか?」


「あぁ〜、確かネリアバ公爵のアーネリア令嬢に決まった、て聞いたけど」


 アーネリア様ですか、まぁ同じ公爵家だから問題は無いと思うけど……、アーネリア様は気性が激しい方だからきっと利用される、と知ったら凄く荒れるんだろうなぁ……。


 下手したら大騒動になるかもしれない……。

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