提案の結果、好転する兆し
アーネリア様の訪問から1ヶ月後、私の元へある報告があった。
「アーネリア嬢、隣国への留学が許可されたそうだよ」
「まぁ、そうですか」
貴族学院の留学制度を使い隣国への留学を申請したのだ。
勿論誰でも申請出来る訳ではなく厳しい審査が必要なのだが1つだけ裏道がある。
それは王家からの推薦状である。
王家が認める人物であるなら外に出しても問題は無いだろう、と言う事だ。
「提案した僕が言うのもなんだけどこの制度も抜け穴だらけで見直しとか必要だよね」
「よろしいんじゃないんでしょうか、国内にいるよりはマシだと思いますよ」
「父上に貸しをつけてしまった事だけが不本意だけど、ニヤニヤしながら推薦状書いてたよ」
「頼られる事が無いから嬉しかったんじゃないんですか?」
「いや、あの人はそんな素直な性格じゃないよ、王妃に一泡吹かせる事が嬉しいだけなんだよ、散々馬鹿にされているからね」
そう言ってセリオさんは苦笑いをした。
そう、セリオさんがした提案と言うのは留学だったのだ。
そして推薦状を書いたのはセリオさんのお父さん、つまり王弟殿下である。
ただ、すんなりと行った訳ではなくて反対した人達もいたようで……。
「案の定、王妃が反対したみたいだけど国王様が黙らせたそうだよ。 王妃の好き勝手に我慢の限界が来たらしい、王太子も王太子教育を進める、て厳しくスケジュールを管理されるらしいよ」
教育、受けてなかったのね。
ただ、もう1人反対していた人物がいる、アーネリア様のお父様であるネリアバ公爵だが、こちらも意外な味方がいたみたいだ。
これはお父様からの手紙で知ったんだけどネリアバ公爵は頭ごなしに反対をしていたそうなんだけどそれに夫人がブチギレて子供を連れて実家に帰ってしまったそうだ。
今まで自分の意見を黙って聞いていた夫人のブチギレにネリアバ公爵は大変憔悴したらしくて留学に賛成したらしい。
ただお父様によると『漸く仮面を脱ぎ捨てた』と言う。
元々ネリアバ公爵夫人は若い頃は文武両道で騎士を目指していたらしくて本気をだしたら男性であってもねじ伏せる事が出来るらしくて、実際に公爵の肋を2、3本へし折ったとか……。
人は見た目ではわからない、と思う。




