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事態は泥沼に向かっている模様

「はぁ、疲れた……、やっぱりここが落ち着くよ」


「お疲れ様でした、どうぞ紅茶です」


 パーティーから帰ってきたセリオさんに私は紅茶を出した。


「良い匂いだね」


「えぇ、気分を落ち着かせる成分が入った茶葉で淹れてみました」


「味も美味しいね、文句無いよ。 お客が来たら出してみようかな」


 そんな事を言ってセリオさんは笑った。


「パーティーはどうでしたか?」


「まぁ、特に問題は無かったかな、唯一の疑念点があれば王太子が婚約者を連れて来なかった事かな」


 え? 連れてきてない?


「代わりに噂のレイチェル嬢が隣にいたよ。 仲睦まじい雰囲気を出していたけど、アレは悪手だと思うよ」


「私もそう思います」


 だって、普通は公の場には婚約者を連れてお披露目するハズですよ。


 婚約者じゃない女性が隣にいたら良くない噂が必ず出回ります。


「身内だけだから、って油断していたのかな?」


「もしかしたらアーネリア様は知らなかった可能性がありますね、彼女はプライドが高い方ですから今回の件を知ったら怒り狂いますよ。 多分、王太子様の策略も知ってしまうかも……」


 以前、お茶会に参加した時にアーネリア様よりもチヤホヤされていた令嬢がいて人を殺す様な目をして睨んでいたのを覚えている、怖くて声をかけなかったけど。


 それぐらいアーネリア様は自分に自信を持っている、それは良点ではあるんだけど逆に悪点でもある。


 要は騙されやすいし傷つきやすい、そして良くない方向に転がりやすい。


 前にアーネリア様のお父様と私の父が話していた事を覚えているけど、アーネリア様の強烈なあの性格を心配していた。


(学院に通っていたら面倒事に巻き込まれているのが確定していたわね)


 改めてここに来た事にホッとした。 

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