セリオの憂鬱
「セリオさん、レポートの提出に来ました」
「あぁ、ありがとう……」
「どうかしましたか? 眉間にしわを寄せていますよ」
セリオさんは手紙を読んでいたが内容が良くない物なのか、渋い表情をしていた。
「あぁ……、王家から手紙が来てね」
「内容はなんですか?」
「年に一度行われる王家一族が集まるパーティーに出席せよ、ていう王命が出たんだよ……」
はぁ〜、とため息を吐くセリオさん。
「王命だったら断れませんよね?」
「あぁ、今までは色々理由をつけて断ってきたんだ」
「何故ですか?」
「パーティー自体が余り好きじゃないんだ。 そもそも人前に出ると緊張して何も喋れなくなるし顔も固まってしまうんだ……」
「あぁ、そういう事ですか、私も人前が苦手ですから気持ちはわかります」
「でも、今回は王命を出してきたて事はお見合いをされるかもしれない……、過去にもあったんだよ」
「お見合い?」
「一応王族に籍を置く身だからそろそろ妻を迎えた方が良い、ていう気持ちなんだよ。 その気持ちはわかるんだけど結婚自体に興味が無いからなぁ……」
国王様も心配されているんでしょう。
「余り重くは考えなくてもよろしいんじゃないですか? ちょっと顔を見せるだけで帰ってみたらどうでしょうか?」
「それが出来たら良いんだけど、前に出席したら何人かのご令嬢とダンスしたり話したりで結局長時間かかったんだ……」
「それは……」
本当に嫌だったらしくてうんざりした顔をするセリオさん。
普段穏やかな表情をしているから新鮮だ。
「ロザリーは社交の場に出ていたんだよね? 君だったらどう振る舞う?」
私に聞きますか? 社交が苦手だからこうして働いているんですけど?
「私も苦手ですから余り参考になりませんよ、お茶会の時は簡単な挨拶だけして会場から抜け出すか隅に行って時間を潰していましたね、城の庭園とか行ってました」
「へぇ、庭園に」
「はい、あそこは穴場で人が来ませんし1人でいるには十分ですよ」
「なるほど……」
あれ? 『その手があったか』みたいな顔してます?




