友人がやって来た
「ロザリー、お客さんが来てるよ」
「え? お客さん?」
セリオさんに言われ顕微鏡から目を離した。
「うん、ここにお客さんが来るなんて珍しいよ。 僕の両親すら滅多に来ないのに」
ちょっと気になる事を言っていたがそれは脳の隅に置いて私は部屋を出てロビーへと向かった。
そこには見知った顔がいた。
「あら、レイジーじゃない」
「ロザリー様、お久しぶりです」
彼女はレイジー・クリスタ男爵令嬢、私の数少ない友人である。
「王都からはるばる来てくれたの?」
「えぇ、学院がお休みなので」
「嬉しいわ、手紙でしかやり取りしてなかったから」
「いえいえ、ロザリー様のお手紙を読んでみると充実した毎日を過ごしているのもわかりますし植物院が素敵な場所であるのはわかりましたので是非行ってみたい、と思っておりました」
レイジーはニッコリ笑って言った。
彼女は我が実家の領地とは近くであり幼い頃からの友人である。
(クリスタ男爵も律儀な方でお父様も気に入っているのよね)
私はレイジーを研究室へと案内した。
「ここがロザリー様のお部屋なんですね」
「そうよ、ここで植物の研究とか新種の開発をしているの」
「外は広大なんですね」
「目に見える場所全てが植物院の敷地なのよ」
「えぇっ!? そうなんですかっ!?」
そりゃあ驚くよね、私も驚いたけど。
「こんな所があるなんて知りませんでした……、あのセリオ様て」
「セリオさんはこの植物院の責任者よ」
「そうなんですか、カッコいい方ですね」
まぁ王族なんだしそりゃそうだろうな、と思う。




