契約ってなんっすか?
「七俊君にはこれから女子高の赤白百合学園女子高等学校こうはくゆりがくえんじょしこうとうがっこうに通ってもらいます!」
何を言っているのか分からなかった。
女子校?
俺は男だぞ?
まるで意味がわからない。
俺は目を丸くし戸惑いの表情を浮かび上げた。
そらそうだいきなり女子校に通えと言ってくる美少女がいたら誰だって戸惑うはずだ。逆に戸惑わず”はい、そうですね”と答えられる人などいないと思う。例え居たとしてもそれは頭のおかしい人ぐらいだろう。
俺は口を開いた。
「は、はあ?女子校に通えって言っても俺女じゃねえs......」
自分から発声されていく美声を聞き自分自身が今女になっていることを思い出した。いや、まずなんで女になってるんだよ。意味がわからないよ。
「まずまず、なんで俺が女になってるんだ?意味がわかんねえよ!」
俺は質問をひたすら続けた。
仕方がない。なぜなら本当に意味がわからないのだ。
俺は”手紙”に書いてあった通りに俺はただ、六甲魏魂に来ただけだ。
そして見知らぬ少女に声を掛けられ気がついたら幼女になっていた。
うん。意味がわからない。
「ちょっと待って、順番に答えるからさー。まずまず、僕は君と契約をしようと思っていた。そのために手紙を書いたんだ」
「ストープ!」
大声で俺は喋る言葉を遮った。
少女は、ん?と腑抜けた声を出していた。
くそっ、ウザいけど可愛い......。
「契約?まずそれからわからないんだが?」
あ~となにかに気がついたように
「僕の契約っていうのは僕が契約相手の性別を変える。その後、各学校に通ってもらい別の性別になったあとのことを色々と聞いていく。大変なことや変わってよかったこと~など。そして、その学校を卒業したら晴れて自由の身さっ!元の性別に戻るもよし!変わった性別に戻るもよし!タダそんだけ」
つまり、彼女は契約で性別を変えその後の話を聞きどっちの性別になりたいかを選択してもらう。ってことか。なるほど、なるほど。は~へ~
いや待て?それってコッチに何のメリットがあるんだ?
更には彼女のメリットもよくわからない。
「それってコッチに何のメリットがあるわけ?」
「え?だって普通の人生を送っていれば体験しえない事ができるんだよ?大いにメリットじゃん!」
まあ、言われて見ればそうかも知れない。
最近では医学も進歩してき性転換と言うものが科学的に出来るようになって来ているがそれもまだ完璧とは言い切れない。
「まあ、わかった。じゃあ次の質問だ。なんで俺は女になっている」
細い目をしジーと少女を見つめてやった。
少女はウッと体を震わせ少し動揺した。
コレは......。なにかあるな。確実に。
更に俺はジーーと見つめた。
少女は黙り込んだままだ。
更にジーーーと見つめた。
「わ、わかったよ!だからそのジーと見つめてくるのをやめろ!!」
ふう、仕方なく見つめるのをやめてやった。
「で?なんで俺はこんな美幼女になってるんだ?」
「それは、ね。さっき契約で性別が変わるって言ったじゃん」
確かに言っていた。
「その契約の条件って......」
少女は言いづらそうにし少し言おうか言わまいかと考えた後口を開いた。
「その条件って!僕の胸を触ったら発動するの!!!!」
. . . . .。
少しずつ記憶が蘇ってきた。
俺は床に倒れていた本に気が付かず足を踏み外した。そして彼女の胸にダイブした。その後恥ずかしがった彼女に突き飛ばされたのだった。
あっ。コレ俺が悪いじゃん。
「ご、ごめん!!ほんっとうにわざとじゃないんだ!」
「うん、まあそれは分かったけど。流石に僕の胸を触って女子校に行かなーいなんて言わないよね?」
完全に忘れていた。
俺は”契約”を完了してしまったため女子校に行かなければならないのだった。
「それって、行かなかったらどうなるの?」
「そこで動いたら大きな痛みを感じるのが一生続くけど」
「行きまーす!行きますからそれは流石にやめてください」