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サゴチッチ参戦

俺っちはドラロンのある台詞を思い出していた。

『それなりに強いモンスターも数体とっ捕まえてダンジョンの中に放ってな』

テレビや動画でよくある真相を確認する的なVTRっていえばいいのかな?

白い背景にポツンと置いてある椅子の上にドラロンが座っている。

質問の台詞は画面下に■で始まる字幕で表示されている。

■なぜ?ダンジョンにモンスターを放ったのですか?

「そっちの方が冒険者たちも楽しめるんじゃねーかな~って思ってな」

■冒険者達が死ぬかもしれないとは思わなかった?

「俺様が作った武器や武具がただで手に入るんだからそんなこと別にいいだろ」

■死ぬかもしれないとは思わなかった・・・と?

「何だ、その誘導的な質問の仕方は!悪意というか何かの意図を感じるぞ!」

■5メートル強のナブルモサザウルスを放った記憶は?

「ねぇよ!俺様が放ったナブルモサザウルスは体長50センチくらいの

 子供のナブルモサザウルスで10匹程度だ」

■ナブルモサザウルスが成長するとは思っていなかった?

「わかんねーよ」

■成長したナブルモサザウルスが冒険者を襲う可能性を考えていなかった?

「だからわかんねーよ。もう300年も前のことだからよ」

■冒険者達が死ぬかもしれないとは思わなかった?

「しつけーぞ! これ以上同じ質問しやがったら

 ピーしてピーピーしてピーピーピーすっからな! わかったか!」

   ●

ドスン・・・ドスン・・・とゆっくりと歩きながら俺っち達に近づいてくる

自走式ドラムDG3のモデルになったナブルモササウルス。

実物を見るのは初めてだが、マジでおっかねー・・・。

こんな本格的なモンスターに出会うのは初めてだ。

バッファローGOGOなんて比じゃねえ。

俺っちは右手首にはめてている緑色の腕輪をチラリと見てゴクリと唾を飲む。

スペランカ洞窟での風神子、雷神子の姉妹喧嘩の際、死を感じた瞬間に

この緑の腕輪の防御壁が発動して助かったが、今回はどうなんだ。

あの防御壁はどうやったら発動するんだ。

ナブルモサザウルスの進行方向とは逆の方向へ逃げる俺っち達。

「ひゃあああああ、もうダメだぁ~」

情けない声を上げている受付の男。

逃げながら冷静に状況を分析しているモモのすけ。

(なぜ、アフリコ大陸の・・・

 しかも水辺を好んで住むナブルモサザウルスが

 中国のダンジョン下層に生息しているんだ?)

「ワンセブン!」

「何だワン?」

「このダンジョンに水の臭いはしないか?」

クンクンと臭いを嗅ぐワンセブン。

「結構な量の水がたまっている臭いと水が流れ込むような音がするワン」

「やっぱりな・・・」

地震か何かの影響でダンジョン内に地下水が流れ込み水辺を形成したのだろう。

水辺を好むナブルモササウルスの生育環境が整っているのだろうな・・・どうする

モモのすけ・・・どうする・・・水辺・・・水辺って。

(ダメもとで聞いてみるか)

モモのすけは立ち止まり大声で

「おーい!赤兎馬さんよ!聞いてるかー!おーい!」

シーンとするダンジョン内。

「ちっ・・・やっぱダメか」

洞窟内に響き渡る赤兎馬の声。

「何だ?」

(よし!反応した。何となくだが何かに監視されている気配を感じていたからな)

「頼みがあるんだけど。あんたが転移し忘れたあの緑色の生き物をここへ転移させて欲しい」

「あんな可愛らしい生き物をこんな恐ろしい所へ転移させるなど、

 動物愛好家の私には出来ぬことだ」

「あれは見た目は今は可愛いが水辺では悪魔のような奴なんだ。

 面白いもの見せてやっから、とにかく緑色の生き物をここへ転移させてくれ!」

「・・・本当に面白いものが見れるんだな」

「保証する! だから早く!」

「あいわかった」

(生き残れるかは五分五分だが可能性が出てきたぜ)

「モンモン!」

「その顔は何かいい案を思いついた顔キー」

「分身体を10体ほど放ってワンセブンとの合わせ技

 万感鼻感ばんかんびかん で

 ダンジョンの水辺の位置とモンスターの数を把握してくれ」

「わかったキー」

「了解ワン」


万感鼻感ばんかんびかんとは

モンモンの分身体とリンクし、分身体の鼻を通じて遠くの臭いを嗅ぎ沸け、

立体的に感知する能力である。

   ●

「畜生、いつも俺を仲間外れしやがって。水辺の俺は無敵なんだカッパ」

超林寺の母屋の階段に座り、ふてくされながら小石を投げているサゴチッチ。

シュパアアアアンとサゴチッチの周りに魔方陣が展開される。

「なんだ、何だこの魔方陣カッパ」

気がつくとサゴチッチはモモのすけたちがいるダンジョンに転移していた。

向こう側へ走っている俺っち達を見つけたサゴチッチは

「何であいつら走ってるカッパ」

俺っちは大声で

「サゴチッチ、後ろ~!後ろ~!」

「後ろって、何のことを言ってるカッパ?」

後ろを振り返るサゴチッチ。

「どわ~!何であんなでかいモンスターがいるカッパ!」

サゴチッチの後ろからラグビーボールを抱えるようにヒョイっと抱えて走るモモのすけ。

「よう、サゴチッチ、待ってたぜぇ」

「待ってた? 待ってたってどういう意味カッパ。

 まさかモモのすけ・・・お前俺をこんな危険な状況下で呼んだカッパか!」

「当ったり~」

「ワンセブン、状況は把握できたか!」

「真ん中の通路の先にあるホールに大きな水溜りと地下水と思われる川が流れているワン。

 モンスターは2メートル級が2体ワン。

 3メートル級が1体の計3体だワン」

「よし、上出来だ!」

モモのすけが大声で叫ぶ。

「助かりたいやつは俺達について来い!」

モモのすけはニヤリと笑い

「サゴチッチ、出番だぜ~! この通路の先のホールに水辺がある。頼んだぜ」

サゴチッチはニヤリと笑い

「任せておけカッパ。水辺の俺は最強カッパ」

   ●

ダンジョンの最下層。

玉座に女性らしくエレガントに座っているガンガン。

そしてその右隣に召使いのように膝まづく赤兎馬。

両手を添えて湯のみを差し出す赤兎馬。

「ガンガン老子、お茶をどうぞ」

「申し訳ありません、私、オートマターですから飲めないのです」

「おお、そうでした、そうでした」

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