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激闘?ヤンチャオ 対 ガンガン

青い海、そして青い空に白い大きな入道雲。絵に描いたような一本の飛行機雲。

海面下2メートルくらいに数十頭のイルカの群れが泳いでいる。

その中の白い1頭が群れから離れて飛行機雲の方向へと泳いでいく。

「ピュロロヒュロ(見つけたは。多分、あれね。追跡しなくては)」

白いイルカの周りを大きなサメのようなモンスターが泳いでいる。

周りをグルグルと泳ぎ隙を狙って襲い掛かってきた。

「ピュロロヒュロ(邪魔よ)」

サメ型モンスターはプスプスと音をたて少し膨れ上がる。

体の周囲から熱い温泉が流れ出しているかのような水流が発生している。

その場で絶命したサメ型モンスターはクルリと反転し

お腹を上にして海の底へと沈んで行った。

「ピュロロヒュロ(速いわね、見失ってしまうわ)」

白いイルカは全速力で飛行機雲の先を飛んでいる物体を追っていく。

   ●

「で、どいつから死ぬ?」

ぴょーんぴょーんと軽くジャンプしながら顔を左右に振り首をポキポキ鳴らすヤンチャオ。

モモのすけが両手を腰に当てモデルウォークしながら

「お前の相手は」

ガンガンの後ろへ行き、両手でガンガンの肩を押し

「先生、おねぎゃうしやっつ!」

モモのすけって強いんだけど、つかみどころの無い奴なんだよな~。

「レディー・ガンガンと申します。ガンガンとお呼びください」

「このゴーレムを倒せばいいんだな」

小鹿の誕生状態から復活したランランがヤンチャオに忠告する。

「ヤンチャオ、あのゴーレムは只者じゃないアル。

 私の蹴りが何度も当たっていたのに暖簾を蹴っているかのような感覚だったアル」

サムアップした右手親指を自分の顔へ向け

「任せときな。お前らの仇は俺が取ってやんよ」

とカッコつけるヤンチャオだが顔の落書きを見たランランは

ぷっ・・・ぷふっぷぷぷと笑いをこらえるのに必死である。

ガンガンと対峙するヤンチャオ。

「まずは小手調べと」

ゆっくりとガンガンに歩み寄っていくヤンチャオ。

蹴りが届く間合いに入った瞬間、ゆっくりと左の回し蹴りをガンガン目掛けて繰り出した。

当然、避けると思われたが・・・ガキーンという鈍い音がして

腕をクロスにしてガードした状態でのガンガンが3メートルほど吹っ飛ばされた。

「俺の幻影脚を交わすとはこりゃ~参ったね~。強いね、あんた」

「なかなかの変幻自在の蹴りですね。

 これほどの蹴りを繰り出せる人物は私の知る限りあなたで二人目です」

「そりゃどうも・・・さて、こりゃ~出し惜しみしてちゃ勝てねーな」

そう言うとヤンチャオは左手を横に伸ばし、アイテムを取り出すかのように

空間に手を突っ込む。中からひょうたん型の水筒を取り出し、

ポンと親指で蓋を外すとグビグビと飲み始めた。

「ぷふぁ~、やっぱ酒はうめ~な~」

ガンガンの方へひょうたんの水筒を差し出し

「あんたも飲むかい?」

「私はオートマターなので飲めません」

「そうかい。酒が飲めないとは可愛そうにな」

飲み干したひょうたんの水筒をポイと投げ捨てるヤンチャオ。

千鳥足でガンガンに近づきパンチを出す。避けるガンガン。

ヤンチャオのパンチに合わせてカウンターを繰り出すがその場に

涅槃のポーズで寝そべりかわすヤンチャオ。

起き上がりながら変な角度から蹴りを出す。避けるガンガン。

不規則な動き、そして酒。俺っちはこの動きを転生前の世界のある映画で見たことがある。

ジャッキー・チェンの酔拳!

ヤンチャオの攻撃もガンガンには当たらないが

ガンガンの攻撃も不規則な動きでかわすヤンチャオには当たらない。

一旦ガンガンとの距離を置き離れるヤンチャオ。

そしてまた左手を空間に突っ込みひょうたんの水筒を取り出しガブ飲みする。

「酔えば酔うほど強くなる」

酔拳すいけんですか」

「ほう・・・超林寺以外の者が知ってるとは驚きだ。

 この拳法は俺の祖先が酔いどれ天女様から教えを請い体系的にまとめたものを

 俺達子孫が一子相伝で鍛え上げてきたものだ。

 だがなぜ、あんたが酔拳を知っている?」

「そうですか、あなたがあのカンチャオの子孫でしたか」

驚きの表情を見せるヤンチャオ。

「なぜ、酔拳の開祖、カンチャオの名を知っている!」

ガンガンが急に千鳥足の動きをし始める。指で輪っかを作りクイっと酒の飲むような動き。

ダンスを踊っているかのようにヒラリヒラリと舞うガンガン。

ゴスロリスカートがヒラリヒラリと揺れ動く。

右片足立ちになり左足を腹部を寄せて固定。

右手の輪っかを頭の右こめかみあたりに上から被せるように構える。

左手の輪っかを左足の膝から20センチ先あたりに構え、ピタっと停止する。

ヤンチャオは驚愕のあまりその場に呆然と立ち尽くす。

「なぜ・・・なぜ、あんたがその型を知っている・・・。

 俺たち一族しか知らない、その型を!」

バシュウウウウ・・・中華版ゴーレムが円陣で倒れている所の真ん中から

転移魔方陣が突然展開される。

そして転移魔法で現れたのは三国志の武将が装着するような甲冑に赤い毛並みの馬の顔。

「何だあれは・・・」

びっくりした表情の受付の男。

甲冑姿の馬頭を見た老子はある伝承を思い出していた。

(酔いどれ天女に気をつけろ)

その昔、この地で乱暴の限りをつくしていた魔族がいた。

その魔族を倒した超林寺の開祖と酔いどれ天女の話。

ゆっくりとガンガンに近づいていく甲冑姿の馬頭。

ガンガンとヤンチャオの間に入りガンガンの方を向く甲冑姿の馬頭。

ガンガンは酔拳の型を解いて、いつものように両手をおへその前へ置き

優雅にエレガントに立っている。

ガンガンに向かって膝まづく甲冑姿の馬頭。

「ガンガン老子、お久しぶりでございます」

スカートを両手でつまみ貴族のご挨拶をするガンガン。

老子の回想は続いている。

真赤な毛並みの馬の魔族・・・名を

赤兎馬せきとばさん、お久しぶりですね」

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