セーフティレンジャー集結その5
世界安全保証教会第一会議室・・・ではなく、世界安全保証教会の母屋の裏庭。
安全ヘルメットを被り司祭服を着た高さ2メートルくらいの
ブロンズの銅像が台座の上に建てられている。
銅像を背に左からピンク、イエロー、グリーンの順番で横並びしている。
彼らから10メートルくらい離れた所にブルーがいる。
時刻は20時。辺りは暗くなっている。
ピンクが
「こんなところで何を見せてくれるのかい、ブルー」
ピンクを無視して通話中のブルー。
「あっ、うん、大丈夫?来れるかしら」
顔をピクピクさせながら
「明日の20時と時間指定して呼び出しておいて・・・私をなめるのもたいがいに・・・」
と怒りを爆発させようとしたその時だった。
ガガガと背後で何か重たいものが動くような音がした。
びっくりして後ろを振り向くピンク。
銅像の顔が曲がり、ピンクと目が合う。
「えっ?」
グリーンも驚いて、その場からバク転を3回転して離れる。
「うわっ、動いた、マジきしょ!」
台座からゆっくりと降りてくる銅像。そしてブルーの方へ歩いて行き
ブルーをお姫様抱っこした。
「カチュアちゃーん、今度は誰を呼んだの~」
「ふふふ、100年前に死んだ拳闘士のチャンピオンよ」
「ネクロマンサーってやつじゃね?」
「ジャネット、ネクロマンサーではないわ。
私、霊能者なの。
冥界から呼び寄せた魂をこんな感じに無機物に憑依させて操ることができるのよ」
お姫様抱っこをされたカチュアは銅像のあごを右手で妖艶にさすりながら
「この道具を使って冥界と通話が出来るの。
これでも大変なのよ。
しょっちゅう通話してあげないと、皆寂しがって冥界の向こう側へ行っちゃって
帰って来なくなっちゃうの。だから隊長さん・・・」
ゆっくりと顔を動かしピンクの方を見るブルー。
「これからは私の通話を邪魔しないでちょうだいな」