ガールズトーク
「ねぇ師匠」
「ん、どうしたんだエリン」
「どうしたらもっとまほう上手くなる?」
「なんでエリンは魔法を極めたいんんだ?」
「それはねぇ〜いろんな…」
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「はっ!!」
僕は体をピクっと震わせながら目を覚まし、なんとも言えない気持ちに襲われた。
「あれ、もうこんな時間か」
確か部屋のついた後、少し休んでからお風呂に行こうとしたんだけど…もうとっくに9時を過ぎている。
もう後1時間しかない。急いで行かなくちゃ!
そして着替えなどを持っていき、部屋の扉を開け、早歩きで大浴場へ向った。
「えぇーと、なんで入口が1つしかないんだ」
普通、男湯と女湯があるはずなのに入口は1つだけ。
まさかここは混浴的なところなのか?と勝手に納得した僕は時間もあまりないので、混浴を覚悟して中へ入るのだった。
「あれ、誰もいない」
しばらく周りを見渡したが本当に誰も居ないようだ。
これはこれでラッキーな気がする。
これほどの大浴場を1人で使えるならなおさらだ。
着替えを済ませ、タオルを巻き、大浴場の扉を開けると生ぬるい熱気が肌を包んだ。
まずは体から洗おうとシャワーの前に立ち、お手製のシャンプーとボディソープを前に置いた。
とは言ってもこれは自分の意思ではなく、あの人に無理矢理、作り方を覚えさせれて、無理矢理、使わされてるんだけど…でもこれ、使い勝手が良いから嫌ではないんだけど。
シャワーで体を簡単に濡らしシャンプーを使おうとした時、2人組の女性が入ってきた。
思わず2組の方を振り向くと思わず「え…」と声を出してしまった。
それもそのはず。今目の前には女性2人の裸体の状態でいたからだ。
思いも寄らない事に僕はしばらく思考停止してしまった。
そして心配になったのか、女性の1人が「大丈夫ですか」と、聞いてきた。
「……あ、はい!大丈夫じゃないです!!」
「え、何が大丈夫じゃないんですか?」
「だってここ混浴ですよ!なんで裸なんですか!!」
疑問をぶつけると意外な答えが返ってきた。
「なに言ってるんですか?混浴も何もここは女性専用の宿ですよ」
「…え」
「だからこの宿は女性しかいないので混浴な訳ないじゃないですか」
僕はなんてことを…女湯に入ってしまうなんて、早くこの場から早急に立ち去らなければ。
「あ、あはは、いやぁちょっと寝ぼけてたみたいです」
瞬時にに切り替え、僕はここから出ることに集中し始めた。
「それじゃあぼ…私あがりますね」
「ちょっと待って〜」
もう1人の女性が止めに入った。
「良いじゃん女湯に同士なんだから〜語り合おうぜ」
『なんだか物凄く関わってくるぞ、どうしてだ』
心の中で状況を整理していると、キラキラした目でこちらを見ながら見ている。
流石にこれは断らなければならないのに、無理矢理に手のひらを掴まれ、元の場所に戻されてしまった。
「それにしても、この子かわいいねぇ」
「ちょっと、あまり悪ノリは良くないわよ」
もう1人の女性が注意し、僕は心の中で、『そ、そうだもっと言ってくれ』と願うのだった。
「えぇ〜いいじゃん別に。それにエリサだってこんな可愛い子と話したいでしょ」
「まぁ確かに…」
『ええぇ!ちょっとそれはないよ!!』心の声が危険信号を出している。
「じゃあエリサも話したいって言うし、盛り上がっていこう!!」
こうしてガールズトーク(1人男)が幕を開けたのであった。