ギャップ
「いよいよね…」
「そうね…」
さっきまで明るかったなぜか2人の空気が緊張し始めた。
「どうしたの?」
僕が聞いてみると、さらに2人の空気は緊迫し始めたような気がした。
「なんで、そんな平然としていられるの!?」
「世界初の反射魔法を生み出し、それで世界を圧倒した、大魔導士メアリー様なんだよ!?」
「へ、へぇ〜」
僕は苦笑いしながら返事をし、いつまでたっても2人が、ノックしないので、僕は躊躇いもせずに、扉をノックした。
「えっ!?」
「ちょ、ちょっと、まだ心の準備が…」
「大丈夫だよ、あの人、対して怖くないし、むしろ…」
僕がこの場ををなごませると、耳のいいエリサが、「え、むしろ何?」と聞いてきたので、「なんでもない」と言って、誤魔化すのだった。
「それじゃあ、開けるよ」
そう言うと、僕は、ゆっくり扉を開けた。
<>
「やぁ、よくきてくれたね」
そこには、座っていても、スタイルの良さが分かる1人の女性がいた。
美しい顔立ちと、美しい銀髪でその髪と同じくらい肌の白さが目立ち、可愛いとと言うより、美しいと思わせるような雰囲気を醸し出していた。
「私達も会えて光栄です」
僕は一瞬、かしこまったエリサの様子を見て、少し驚いたが、すぐに切り替えて、この場の雰囲気に合うように、師匠に聞いてみた。
「それで、なぜ私達をここに読んだのでしょうか?」
すると師匠は、場を和ませるように「そんなかしこまらなくていいぞ」と美しい笑顔で言って、自ら紅茶と茶菓子を用意した。
エリサとマリアは少し戸惑いながらも、お言葉に甘えてさせてもらった。
「早速本題だが、推薦入学の事はあまり言いふらさないでほしい」
そう師匠が言うと、僕たちは、トラブルを避けるための対策だと解釈した。
「わかりました」
マリアが代表して、謙虚に返事をした。
「まぁ、色々と悩むこともあると思うが、この学園で共に学んでいこう」
そのあと、エリサとマリアは少し、緊張が解けたみたいで、雑談を楽しみいつのまにか2時間が経過していた。
「では、そろそろ、寮の鍵を渡しておこう」
そう言って師匠は、エリサとマリアに鍵を渡し、なぜか僕だけ鍵をもらえなかった。
「では、失礼します」
僕たちがそう言って、部屋を立ち去ろうとした時、突然師匠が「エリン、君は残りなさい」と言われるのだった。
そしてエリサとマリアは僕のことを気にしながらも、この部屋を立ち去った。
「あぁ、会いたかったよ〜エリン!!」
そう言って師匠は僕に抱きついてくるのだった。