第六話
やっとプロローグ終了です。
これで1話にもあらすじにも繋がりました。
やったね!
「ハハハハハハハ。シンダシンダ。マドウシガシンダゾ!」
コレデオレノシゴトハオワリダ。シゴトオワッタラカエッテウマイモンクッテ。ネテ。アァ、アトハホウシュウモモラワナキャナ。オレハシゴトヲシタンダカラちゃンとモラワナいト。コンカイハケッコうたいへンなシゴとだったカらな。だめニナったそうびやしょうモウひんのホじゅうもしナいとイケナいから、おおめにセイきゅうしナいと。まァそのアたりはあいつがトくいだからまかせればいィか。あいつ?あいつ·····?
「あああああああああいつってなんだだだだだだだっけ?わかんんんんなななななないおおおおもももいだせせせない。おちちちちちちつつつけ。」
「あいつってのはリラのことだろう?一緒にやってきた相棒を忘れるなよ。」
「りりりりら?りら!りらだ!そうだ、おもいだした!りらにこうしょうしてもらったほうがいいよな?そのほうがおかねたくさんだよな!」
「そうだ、それがいい、そうしよう。だから早くリラと帰らないとな。」
酷く興奮し、混乱しているのか、まともに発語も出来ていないおれに少しだけ冷静になったオレが語りかける。全く、おれはすぐ興奮して訳わかんなくなるからな。オレがしっかり見てないと何するかわからないしょうがない奴だ。
倒した魔導師は3人のはずだがの装備も何故か一人分しか残ってない。まぁ、たかが傭兵が魔導師をころしたんだ。それなりの報酬は貰えるだろう。
「おい、りらおきないぞ。てもあしもはずれてるし。くっつけないとあるきにくそうだ。」
おれは本当に頭悪いやつだ。それは外れてるんじゃなくて切れてるんだよ。それにあれだけ血が出てたら普通は死んで·····っっっ!
「なんだ?あたまいたいぞ?すごくいたい。おい、おれ、おれあたまいたい。なおしてくれ。」
うるさい、おれの頭が痛いってことはオレの頭も痛いんだぞ。そんなことも理解できないのかおれは。俺はもう少し考えれるやつじゃなかったか?いや、それよりリラは?あれ?死んで·····る?あぁ、くそ!オレもおかしいぞ?頭が割れそうだ。
「いたいいたい、はやくなんとかしてくれ。あたまがおかしくなりそうだ。」
おれが騒いでるが、オレ達の頭痛の原因が分かったような気がする。オレも、おれもなんかしっくり来ない。2人とも自分なのに意見が合わないし、少し前のことが思い出せない。記憶喪失ってやつか?だから意見がズレて、そのせいで頭痛がするんじゃないのか?それを思い出せば治るんじゃないか?落ち着いて、喋りながらでいい。思い出すんだ。
「オレたちは、傭兵だ。それで、戦争に来て。魔導師を殺した?オレが?おれが?あれ?どっちだっけ。違う、そうじゃない、おれでもオレでも一緒だろ?おかしいぞ?おれもオレも俺じゃない?俺?俺はトーレ?そうだ、リラがトーレって呼んでたのが俺だ。おい、おれ。オレ達は俺じゃないみたいだぞ?俺じゃないオレ達が騒いでるから俺の頭が痛くなるんだと思うぞ。」
「おれもおれもおれじゃないのか。じゃあおれになればなおるのか。どうやったらおれになれるんだ?」
おれが俺じゃないことを認識した瞬間、頭痛がマシになり、記憶が戻ってきた。·····そうだ、魔導師にリラが殺されたんだ。それで、俺は暴走して、混乱して·····魔導師を殺した。
あぁ、頭がスッキリした。そうだ。これが俺だ。アイツらがなんだったかは分からないが今は俺を俺と認識できるし、現状も理解出来た。魔導師はあと1人居る。戦略級をこんな所に2人も派遣するとは考え辛いし、戦略級を出した以上、それがやられるとは考えないだろう。あまりゆっくりとはしていられないだろうが、逃げるだけの余裕はあるはずだ。
リラだったモノに停滞の弾丸を打ち込み、複層防護外套で纏めて押し込んで背負う。
リラは生き返らせなければいけない。そうしなければおそらくアイツらがまた出てきて、俺は俺でなくなるだろう。理由はわからないが、俺にはそれが認められない。いや、俺はたとえ狂ってもリラは戻さなきゃ。·····くそ。感情が、個性が、安定しない。リラが生き返ればこれも落ち着くんだろうか·····?幸い、不可能とされる死者蘇生が出来るって言う狂人にあてはある。
河を渡り、帝国軍の車両を分捕った俺は狂った科学者の拠点を目指した。
主人公のトーレ君の性格ブレブレな理由がなんとなく分かる回でした。
おれおれ言いすぎて書いてて途中で混乱してましたが、読みにくかったらすいません、彼らは(多分)もうほとんど出番ないので安心してください。
そして、こんな更新遅い文章読んでくれる皆さんありがとうございます。これからも頑張りますのでぜひともお付き合いの程をよろしくお願いします。




