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うらしまたろう

 昔々、ある海辺の村に太郎という名の若者がおった。

 ある日、太郎が釣り場に向かって浜辺を歩いていると、隣り村の子ども達が輪になっているところに出くわした。

 近づくと何やらせっせと拾い集めて籠に入れておる。

「何して遊んでいるんじゃ?」

「遊んでるんじゃないやい。ワカメを拾い集めて売るんじゃ」

 子どもはそう言って太郎を睨みつけると、また拾い出した。

 太郎が、そういえば昨夜は台風だったなと思いながら籠を見れば、なるほどワカメが溢れんばかりである。

「ほう、小遣い稼ぎか。それは感心じゃの。にしても、もういいんじゃないか。それじゃ蓋もできんじゃろ」

 子どもは、はっとした顔をすると、蓋を手に取って籠にかぶせるが上手く蓋をすることができない。

「ちょいと貸してみな」

 太郎はそう言って子どもから蓋を取り上げると、力任せに上から押さえつけてこう言った。

「ほぅらっ、閉まったろ」


 子どもたちは、太郎に礼を言うと、籠を背負って村へ帰っていったのであった。

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