表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

『思ひ出す』

有無も知らぬ心の在り処

窓辺で泣いて思ひ出す

灼ケ墜ツ星に蟲の声

大地に臥して思ひ出す

飛散る真紅に置文一筆

空椅子を眺へ思ひ出す

盲目片足どこまで枕

微睡み夢譚が思ひ出す

出遅れ急イテ迎える灰燼

訣れの挨拶ヲ思ひ出す


記したものを憶えていますか

既に私ではどうにも思ひ出せずにいる


記憶の記録を四六時中

白黒埃で思ひ出ず

響き回りて息すら遠く

向コウノ島すら思ひ出ず

詰る薫り綴じ込め折り紙

封切る鋏が思ひ出ず

届ケ此処だけ言伝くれて

紅ゐ如何して思ひ出ず


似ている今日に何処と問うか

去来していた昨日すら思ひ出ずして

傘ヲ持たず雨を凌げズ

何がイッタイ君を守らうと

己の名まえとスレチガイ

かわりに君の名を思ひ出す


伝えてオキタい想いがあった

君に呼バレタイ名マエがあった

思ひ出せたよ隠る影

思ひ出せたよ欠ケタ身ガ

鼓動の後ろに手を振れど

雨音描き消すは窓の行く末

思ひ出せずに思ひ出した

ああ

タリナイモノハなかったト


「過ぎし日の分岐路にまた訪れられたなら」


あー

また思い出す

思い出した

思い出しちまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ