11師匠にお礼を(4)
ホットドッグは、バターロールに切り込みを入れて、サニーレタスとソーセージを挟んでいる。ケチャップとマスタードは、ここで準備がてら綺麗にかけた。
他には、きゅうりとゆで卵とプチトマトを挟んだもの、そしてマカロニサラダを挟んだものの三種類のホットドッグ、シュリンプとチーズのミニ春巻き、茄子ときゅうりとベビーコーンのマリネを用意した。
家で作ったミネストローネをスープジャーに入れてきたので、器に出して電子レンジで温める。
ドリンクは、持ち手がついている可愛いガラスジャーを持ってきたので、そこにソーダを入れ、その中に冷凍した苺とブルーベリーを浮かべたもの。鮮やかな色のストローがよく合う。
テーブルに赤色のギンガムチェックの布を敷き、カラフルな紙皿や、小さなカッティングボード、カゴなどに作ったものを並べる。そこにドリンクや、使い捨ての木製フォークとスプーンを添えれば、可愛いピクニックの出来上がりだ。
「初めてこういうものに挑戦しましたが、やってみると楽しくてこれもハマりそうです」
「楽しさが増えるのはいいことですね」
「ええ、本当に」
「にしても豪華過ぎですよ。準備、大変だったんじゃないですか? なんかすみません……」
大倉が申し訳なさそうに、上目遣いでカナコの顔を見た。その表情にカナコの胸がきゅんとする。
(顔が良すぎる……! 誰でもこんな表情されたらキュンとするわよね?)
カナコは悟られないように、ニコッと笑って返事をした。
「い、いえ全然! お気になさらず召し上がってください」
その言葉を合図に、大倉は両手をパンッと合わせる。
「ではいただきます! ……美味いっす!!」
挨拶をするが早いか、大倉はソーセージを挟んだホットドッグを掴んでかぶりついた。
「はやっ! たくさんあるので、お好きなだけどうぞ」
若さもあるのだろうが、大倉の食べっぷりはいつ見ても気持ちがいい。
「当たり前ですけど、エアコンの効いた室内は快適ですね。お子さんのいるファミリーや、女性にここがウケるのもわかります」
「今日、かなり暑くなりましたもんね」
大倉のつぶやきに、カナコもうなずいた。
「始まりますよ~、クソ暑い地獄の季節が」
大倉は大きく口を開けて、ホットドッグにかぶりついている。マリネや春巻きも美味しそうに食べていた。
「ホットドッグ、もう一個いいですか?」
「もちろん、どうぞ……! 嬉しいです」
「ありがとうございます。これ、本当に美味いですね~!」
カナコもマカロニが入ったパンを頬張りながら、「ありがとうございます」と笑みを返した。
食べっぷりの良い彼と食事をしていると、カナコまで食欲旺盛になるから不思議だ。
ドリンクを飲み、ふうとひと息ついてから、大倉に尋ねてみる。
「大倉さんは夏もキャンプするんですよね? 前におっしゃってましたけど、涼しいところに行かれるんですか?」
ピクニックには向かない時期だと言っていたが、彼は夏をどう過ごすつもりなのか気になっていたのだ。




