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ガキ英雄譚ッッッッッ!!!!! ~世界が滅びる未来を知った俺たちはヒーローになる約束をした~  作者: 立神ビーグル
第二章 勇気の英雄の激誕 編

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第3話 慟哭 11 ―勇気の決意―

 11


「へへっ! やっと会えたぜぇ!」


 勇気からの通信を受けた正義は満面の笑みで現れた。その笑顔は『何事も無かった』と錯覚してしまいそうになるくらいに、昔から変わらぬ快活な笑顔だった。


「わざわざ済まないな……戻ってきてもらって」


 反対に勇気の顔は暗い。

『何事も無かったと思い込み、嘘に逃げれば楽になるだろう』と理解しながらも、苦しむ方を選びたいから。

 勇気が胸に秘める決意は生半可なものではない。『英雄として生きる』と決意した日と同じく固い決意であった。

 

「へへっ! 全然、全然、ボッズーに飛んでもらったら一瞬だったぜ!」


「そうか……で、そのボッズーは?」


「約束通り、外で待ってもらってるぜ! 二人っきりで話したいって言ってたろ?」


 勇気は『二人だけで話したい……』と秘密基地に正義を呼び出した。

 青木麗子の見舞いに行く筈だった正義はその頼みに応え、ボッズーの力を借りて戻ってきたのだ。


「へへっ! でぇ、何の話だ?」


 正義は笑顔を浮かべたまま切り株の椅子に座った。

 逆に勇気は立ち上がる。正義が座った場所は勇気の正面だった。『正義の顔を見ながらでは、これからする話は出来ない』と勇気は思うから――正義を友達として見てしまいそうになるから。


「おい、何で立つんだよ? つか、お前のコート滅茶苦茶だな! 葉っぱだらけじゃん、へへっ! どんな状況で過ごしたんだよ!」


 ― 俺は弱い人間だ……友達として話せば、自分の考えを押し通せないだろう。そんな事は自分が一番分かっている。でも、"英雄の同志として"ならば。これが英雄としての、俺の最初で最後の戦いだと思い込めば……


「……どんな状況? それは正義も見ただろ。昨日の俺を」


 勇気は、正義に背中を向けた。

 それでも正義は笑顔を浮かべ続ける。


「あぁ、見たぜぇ! 勇気さぁ、俺の事どんな姿に見えたんだよ? へへっ! もしかして、赤鬼にでも見えたのか? あっ、でも似たようなモンだな!確かに真っ赤だもんな! なぁ勇気さぁ、ボッズーが初めて俺の変身を見た時に何て言ったか分かるかぁ? 『トマトの怪人』だぜ! へへっ! 『顔が丸くてトマトみたいだ』ってさ、ヒドイよなぁ~~へへへっ!!」


 ― 良く喋る奴だな……いや、やっぱりお前は優しい奴だ。自分自身がどんな顔をしているのか、鏡を見なくても分かる。俺を明るく変えようとしてくれてるんだな……ならば、やはり俺は、お前の前から消えなければならない……

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