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ガキ英雄譚ッッッッッ!!!!! ~世界が滅びる未来を知った俺たちはヒーローになる約束をした~  作者: 立神ビーグル
第二章 勇気の英雄の激誕 編

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第6話 勇気の心を武器にして 14 ―決戦の幕が上がる―

 14


「勇気……? 勇気なのかボッズー?」


 ガキユウシャがデカギライとピエロに啖呵を切ると、ボッズーが目を覚ました。


「あぁ、遅れてしまってすまない」


 勇気は――否、ガキユウシャは、仮面の奥で微笑みを浮かべるが「だが、今の俺は勇気じゃない」とも付け加えた。


「今の俺はガキユウシャだよ、キミが付けてくれた名前だ」


「あっ、そうだったなボッズー」


『うっかりしていた』という感じで頭を掻いたボッズーをユウシャは撫でてやった。

 それから首に巻き付いた風船の糸を外して、屋上へと降ろす。


「ボッズーは暫く休んでいてくれ……後は俺に任せろ!」


 ユウシャは闇の塊によってピエロとデカギライにやられるセイギの姿を見させられたが、それと同時に人質にされたボッズーの姿も見ていた。ユウシャの口からは労いの言葉が出る。


「あ……ちょっと待ってボズ」


 が、ボッズーは離れていこうとするユウシャの指を掴んだ。


「ガキユウシャ、戦いに行く前にこれをキミに伝えておきたいだボッズー!」


 何かを思い出した表情を浮かべたボッズーはユウシャを手招きし、


「ごにょごにょごにょ……」


 その耳元で何事かを囁いた。


「そうか、成る程」


「うん、これは、ガキユウシャの姿を見て、俺の頭に甦った記憶だボズ!」


「甦った……あぁ、ゾワゾワの記憶というヤツか!」


 ボッズーは頷く――頷くと、ユウシャはもう一度ボッズーの頭を撫でた。

 次にユウシャは立ち上がる。


「さぁ……始まりだ!!」


 腰に巻いたホルスターから二丁の拳銃を引き抜いて。


 ―――――


 ユウシャの腰には左右に一つずつホルスターが巻かれている。ホルスターに装備されている物は拳銃だ。ガキユウシャのボディスーツや仮面と同じくメタリックブルーに輝く拳銃である。


「トウッッ!!」


 ホルスターから拳銃を引き抜いたユウシャは、腕を広げながら屋上から跳躍し、地上五階の高さから跳び降りながら引鉄に指を添えた。

 狙うはデカギライだ、ピカリマートの駐車場を囲む形で円陣を作るデカギライ達に銃口を向け、ユウシャは引鉄を引いた。


「クッ……クソッ!! 新手かよッ!!!」


 ユウシャの攻撃開始に焦ってデカギライ達は円陣を捨てた。ピカリマートの駐車場内を走り出す……が、ユウシャは焦らない。仮面の奥で不敵な笑みを浮かべる。


「動き回っても無駄だ……一人残らず撃ち抜いてやる!!」


 ユウシャにとっては敵が動き出そうが出すまいが関係の無い事だからだ。

 ユウシャの二丁拳銃から放たれる物は弾丸ではない。蒼白い光を放つレーザービームだ。このレーザービームはユウシャの意思で自由自在に動く、ユウシャが標的を定めて引鉄を引くと、狙いを定めた存在に向かって縦横無尽に飛んでいく、真っ直ぐに、時には直角に曲がりながら飛んでいく、動き出したデカギライを追尾していく――


「ウワッ!!」


「ギャッ!!」


「グワァッ!!!」


 デカギライは逃げられない。走っても、跳んでも、レーザーは執拗に追い掛ける。

 そして、デカギライに命中するとレーザーは爆発する。命中した箇所を、腕を、足を、頭を、爆破する。

 ユウシャのレーザーは命中すると敵の体内に入り込み、内部から爆破を起こす攻撃、敵に確実なダメージを与える攻撃なのだ。


「何だよ!! 何だよ!! 今度はガキユウシャだとッ!! 何人も出てくんじゃないよぉぉおおおおおお!!!」


 次々に攻撃されていくデカギライ達の姿を見ながら、ピエロは巨大な口から唾を撒き散らし、怒鳴り散らした。

 この姿は焦りを覚えている証拠であり、足を撃たれて転倒し、腕を撃たれて宙を舞っていくデカギライ達を目で追い掛けるその姿は、近くにいる"敵"を視界の外に置いてしまった証拠でもある。

 その"敵"は勿論、ガキセイギだ――


「何人も………へへっ! お前の王様に俺は言った筈だぜ、俺には友達がいるってなッ!!! オゥリャッ!!!」


 ユウシャの登場に焦って再びの油断を見せたピエロに向かって、セイギは大剣を振るった。


「ウギャァーーー!!!」


 今度のセイギの一振は"斬る"というよりも"打つ"に近い。セイギは大剣を大振りで振ってピエロを薙ぎ払い、遠くへと飛ばした。


「悪いなピエロ! お前との決着はまた今度だッ!!」


 二兎を追う者は一兎をも得ず――セイギの目的は始めからデカギライと決着をつける事だ。ピエロに固執すれば再びのピンチを招くとセイギは判断した。


「ギャギャギャーー!!!!」


 飛ばされたピエロはピカリマートの二階部分の壁面に激突し、両手と両足を広げた無様な格好で地面へと落ちた。


「な……何なんだよ、アイツ! 雑魚のくせに、俺をぶっ飛ばしやがった! クソォ~~ムカつくぅ!!」


 ピエロは歯軋りをしながらセイギを睨み、立ち上がろうする……が、


「え? ちょ……ちょっと待って!」


 突如ピエロの周りに黒い闇が現れた。


「待ってよ、王様! 俺、まだやり足りないよ!! えっ、ヤダヤダ!!! まだ帰りたくないよぉ!!!」


 黒い闇はピエロの全身を包み込んだ。そして煙の様に消えていく。闇が消えるとピエロも消えた、戦場に残る者は、英雄とデカギライだけになる――

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