モンスターコロシアム参戦
スラッシュゴルドラを解体し、ギルドへ送った後、俺たちは拠点へ戻っていた。
「さて、仲間になったのは良いが……」
「きゅ?」
「問題が山積みだ」
「どうしたんです?」
「いや、魔物をそのまま街に連れ帰って良いわけないだろ」
「あ……」
アカネが固まる。
「魔物の街区持ち込み禁止条項、危険度B以上個体の管理規定、生息域外移送制限。それに事故責任条項と保証金制度――まぁ要するに、色々やばい」
「…………」
「秘密裏に戻れれば、家畜申請とか何とかなる可能性はある」
「外から回り込むのはどうです?」
「それも考えたが……結界が通してくれないだろうな」
【結界】
この世界では定番中の定番の魔法だ。
国も街も村も、すべての生命線といっていい絶対防御壁。
構造は解析不能。
調べても見ても意味不明。
俺でも作れない。
そんな最強の魔法が、未登録の魔物を素通りさせるはずがない。
「きゅぅ……」
あーたんが悲しそうに耳を伏せる。
「どうにか……どうにか出来ないんですかね?」
「そうだな……」
腕を組む。
そもそも、こういう問題はラノベやアニメではだいたい省略される。
なぜか周囲は受け入れる。
空気で通る。
だが、ここは現実だ。
……うーむ。
うーーーーむ。
――あ。
「あったぞ。抜け道」
「え?」
「きゅ?」
世の中、うまく出来ている。
このために“あのイベント”があるのかもしれない。
「俺たちは――“モンスターコロシアム”に出場する」




