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テンプレ勇者の一目惚れラブロード  作者: しぇいく


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再登場!グロッグドラゴン!、

 《ノヴィス島》


 ここは俺が最初にグロッグドラゴンを倒しに来た島、通称__初心者島



 「これがこうしてこうで__どうだ?みや」


 「ぅんっ、流石リュウトっ、かんぺきっ」


 そこへ転移して来て俺はアカネのハンマーをいじっていた。

 

 「よし、これで完璧」


 「……あの、何をしてるんでしょうか……?」


 「ん? ああ、ハンマーに魔法陣を追加して、機能をちょっと強化してるんだ」


 みやの魔眼で答え合わせができるようになった分、武器の強化も容易になってきたな。

 そろそろ自分で武器も作ってみたいところだ。


 「そ、そんなことできるんですか!? もしかして、魔法工学の学校に小さい頃から通ってたり……?」


 「いや、本で見た」


 「えぇ……」


 言葉を失うアカネ。


 気にせず、仕上がったばかりのハンマーを渡す。


 「持ってみろ」


 「は、はい!……ふにゃっ……よいしょっ!」


 ズシン!!


 軽々と、まるで羽のように持ち上げるアカネ。

 

 「す、すごいです!軽いです!」


 「はっはっは……え?」


 「え?」


 「まったく重さ感じない?」


 「はい!」


 あれ?重さは弄ってないんだけどな?

 元々そう言う魔法はあるにはあるのだが……



 重心がある程度あった方が遠心力などを使えるので今から微調整するために持たせたのだが……軽い?


 「ふふんっ♪」


 そして視線の先では、我が子を自慢するように胸を張るみやの姿。

 ……ああ、察した。


 よし、なら__


 「ちょっと追加しようか、機能を……みや」


 「は〜ぃっ」


____________



 「あれだ」


 密林の奥深く――


 鬱蒼とした木々の間に、巨大な岩が転がっていた。

 苔に覆われ、周囲の地面と同化するようにそこに“ある”。


 「ど、どうしてわかるんですか?あ、みやさんですか?」


 「いや、魔眼を使わなくても解る」


 岩に擬態する“グロッグドラゴン”

 俺が華々しいストーリーを進んだ最初の敵だ。


 本来ならプラチナ冒険者が倒す相手だが__


 「アカネ、戦ってみろ」


 「う……は、はい」


 素直に言うこと聞くのは察してたからであろう。


 アカネは、一歩ずつゆっくりと前に出た。


 その手には、自分の身長に迫る大きなハンマー。

 両手で抱えるように構えてはいるが、その歩みはどこかぎこちない。


 「うぅ……」


 緊張で震える声を漏らしながらも、アカネは確かに“敵”に向き合っていた。

 その視線の先――


 密林の地面に溶け込むように潜んでいた“岩”が、ぬるりと動いた。


 ガコンッ!!


 地面がめくれ上がるように、岩の正体が姿を現す。

 グロッグドラゴン――岩鱗に包まれた、四足歩行の重量型ドラゴンだ。


 口から漏れる呼気は腐った土のような臭い。

 脚の太さは大木のようで、尾は一本の石柱のように硬質。


 「ひいぃ!!!」


 グロッグドラゴンの目がギラリと光った。


 その瞬間――突進。


 岩の塊が、アカネに向かって地響きを立てて突っ込んでくる。


 「……っ!」


 だが、次の瞬間だった。


 知ってか知らずか、ハンマーにアカネの魔力が通った瞬間ごうんと重く、そして巨大に膨れ上がる。


 「こ、これは!?」


 フッ。

 軽いと言うなら重くしてやろう。

 本来、武器の巨大化の魔法陣と重さを軽くする魔法陣は現在の魔法技術では重ねて使うことは出来ない。


 中途半端に巨大にした所で何になるという事で重さを軽減する魔法陣が大半だ。


 だが、今回は規格外の大きさにしてやった。

 

 アカネは倍以上に巨大化、さらに重量が増したハンマーを片手から両手でハンマーを持ち直し、しっかりと握りしめ__


 「やあああああっ!!」


 ――ズドンッ!!!


 渾身の力を込めて、グロッグドラゴンの巨体へと真横からハンマーを叩き込む。


 「!!!???」


 鈍い音と共に、その岩の塊のような身体が――横に跳ねた。


 そう__あのダンプカークラスの魔物が一撃で真横から豪快に吹き飛んだのだ。


 「え、あ、えと……」


 自分のしたことに驚き、アカネはハンマーを握ったまま戸惑っていた。


 「アカネ! チャンスだ、トドメを刺せ!」


 俺の声に、ビクリと身体を揺らす。


 「は、はいっ!」


 ハンマーを両手で構え直し、彼女は助走をつけて駆け出した。


 その瞬間だった――


 ハンマーに刻まれた魔紋が、青白く閃く。


 「っ……え……?」


 アカネが振りかぶったハンマーに、突如としてバチバチと雷が走った。


 「い、いきますっ!!」


 ――ズガァァァン!!!


 雷光をまとったハンマーが、グロッグドラゴンに炸裂する。


 その一撃は、大地を抉るような衝撃を伴い、

 鈍く響く雷鳴と共に、ドラゴンの巨体を地面に叩きつけた。


 バチバチと青白い火花が飛び、空気が焦げる匂いが漂う。

 そして――


 静寂。


 グロッグドラゴンは、もう動かない。


 「……え、えと……終わりました?」


 ハンマーを抱えたまま、アカネが小さく息を吐いて、振り返った。


 


 「うん、いい感じだ」



 この一件で自分に自信を多少なりとも持てたはずだ。

 

 これで性処理係のイメージから狩猟サポート係に頭の中でシフトチェンジできてるはず……あとは……



 「討伐も終わったし、ゆっくり今後を話そうか」




 

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