最大のテンプレ!勇者!奴隷を買う!
「ここでございます」
「ありがとう」
奴隷を買う為に薄暗い地下の檻が集まっているところへ来た。
「申し訳ございません、この奴隷しか残っておりませんので……」
「__これも運命力なんだろうな」
一つしかない奴隷の檻には細い肩をすぼめ、怯えたように視線を彷徨わせる獣人の少女が檻の中で静かに膝を抱えていた。
____奴隷No.34
獣人――猫の種族だろう。
頬はやや痩せ、唇には力がない。
服は薄く、足には鎖。
――誰が見ても、彼女は“所有物”として扱われていた。
そして、俺に気付き、必死に懇願してくる。
「――わ、私を……買ってください……!」
静まり返った空間に響いたその言葉は、まるで助けを呼ぶ様だった。
「……」
「何でもします!何でも耐えれます!憂さ晴らしに殴ってもらっても構いません!」
「……」
「足も舐めます!貴方のために働きます!家事もできます!」
「……」
「股を開けと言われればすぐに対応できます!私の身体を好きに使って構いません!」
徐々に声は掠れ、彼女の瞳から涙が溢れる。
「だから、買って……私を買ってください!お願いします!お願いします!お願いします!か、身体!ここで見定めてください!」
そう言って来ていた布切れを脱ごうとするので止めた。
「落ち着け」
「!?、ご、ごめんなさい!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」
次は土下座を始めるNo.34
決して彼女は売れ残る様な容姿はしていない。
ただ番号を見るにNo.34……つまり一つ後がアオイさんだったからだろう。
アオイさんの美貌なら現場がどうなったか、容易に想像できた。
魚の競りで例えるなら、そこそこのアジ1匹の後に超高級マグロが並んでる様な物だ。
どんなに質が良くても目が眩んでしまう。
「…………」
何も言わず、ゆっくりと錠前に手をかけ、軽くひねり――カチリ、と金属音が響く。
「……え」
「今日から俺が、君の主人だ。よろしくな」
「!!!!!っ____」
彼女は喋らなかったが、本当に救われた顔をしていた。




