巨大な敵、現る!
自室で資料整理をしていたサクラ女王に一つの魔皮紙が光ら始め空中に浮く。
「あら?この魔皮紙は__」
それは“グリード代表騎士”からの緊急連絡の魔皮紙。
この魔皮紙が使われるのは大抵新種の魔物が見つかり手に負えない様な相手だった時に使われるのだが……
「キールが手を煩うほどの魔物……」
女王は嫌な予感がしながらも魔皮紙に許可を出して通信を繋ぐ。
「あなたがこの魔皮紙を使うなんてよほどの事ね、何があったのかしら?」
{サクラ様!緊急事態です、現在クバル村跡地を調査していたのですがこれを見てください}
そういって魔皮紙の映像が切り替わり、そこには____山ほど大きな透明な水晶で覆った竜が居た。
「これは......至急クバル村の転移ポータルを起動しなさい!まだギルドの中は魔力があれば機能するはず!それが出来なければ近くの《スロー村》のギルドへ!緊急で冒険者達やその他補給の商人、ギルド員などを配置します!」
{解りました}
そこまでいってモニターから魔皮紙に戻る。
魔皮紙の映像が消えた瞬間、サクラ女王は立ち上がった。
そのまま、自室の前に控えていた側近へ連絡する。
「至急、軍事担当とギルド調整官、それに補給管理長を緊急会議室に集めなさいませ。最優先ですわ」
「はっ、ただちに!」
側近が駆け出すと、女王はすぐに魔導端末の一つを操作し始めた。
城内の転送術式、補給用の魔力タンク、通信ライン……次々に確認を進めていく。
「今すぐスロー村への物資支援体制を整えなさいませ。それと、冒険者の派遣準備。優先的に〈ダイヤモンド〉ランク以上を確保して」
「畏まりました!」
「ギルドの内外に通達を。現地で活動中の冒険者には直接“危機”を伝え、混乱を最小限に抑えるようにしなさいませ」
次々に指示が飛ぶ。
女王はわずかに視線を伏せ、静かに呟いた。
「……あの勇者達を、再び巻き込むことになるかもしれませんわね……」




